2019.03.25

物流DXに不可欠な動態管理システムとは？

近年、EC市場の規模拡大にともない宅配物が増加傾向にあります。
トラックドライバーの50歳以上の割合が37%(※2015年時点)を超え、ドライバー不足は喫緊の課題です。そんな中、見直されているのがITの力を最大限活用し無駄を排除して業務効率化（物流DX化）する管理方法です。
営業、運送、介護、旅行、貨物輸送などで様々な車両が事業で活用されていますが、こうした事業で限られたリソースをどう使っていくかということは課題の一つになっています。渋滞を加味した最適なナビゲーション、オペレーション全体の最適化、事故件数を削減。動態管理システムはそうした課題を解決するのに注目されています。
そんな、動態管理システムについてご紹介します。

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・動態管理システムの概要
・動態管理システムのメリット
・動態管理システムの活用例

動態管理システムの概要

動態管理システムとは、車両や現場担当者の状態をリアルタイムで記録・管理できるシステムのことです。例えば、管理者がオフィスにいながらパソコンで車両の動向を把握し、必要に応じて指示を送ることができるなど、これまで時間がかかった作業を短縮、気象/交通状況を地図上で確認して遅延を回避することにも貢献しています。

従来はこうしたシステムを入れることはコストがかかり企業にとって敷居の高いものでした。しかし現在はクラウドサービスの発展によりインターネット上のブラウザで手軽に利用でき、安価に導入できるものも増えているため、業務効率化の一助を担うシステムとして活躍しています。

動態管理システムのメリット

●ドライバーの物流DX化のメリット

・コスト節約してドライバーの生産性を向上させる
これまで運転手の経験に任せていた目的地のルートも、動態管理システムで車両のルートを把握することで、客観的な視点から最適なルートを見つけられるようになってきます。同じ時間で、より多くのものを運ぶことができるようになり生産性向上に繋がります。

・ドライバーへの事前の案内で事故を防止する
事故多発地点データや他のトラックの走行情報が蓄積されたプローブデータを活用することでドライバーへ注意地点を事前に案内することや、走行データから運転の癖を把握することで危険なパターンを検知して安全運転を呼びかけることも可能です。また走行データが可視化されていることで、ドライバーの意識を高めることもできます。同様に可視化されたデータから無理をさせないように管理するなど、会社全体で安全運転の意識を高めることも期待できます。

・日報作成の簡略化
配送時刻や休憩時刻とその時のGPSから取得した位置情報とを紐づけた機能を持つことで、日報作成を自動化・簡略化した機能を搭載したものや、どこでも手軽に配送計画を確認できるようモバイル対応したもの、といった機能をもつものもあります。

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●管理者の物流DX化メリット

・管理者の作業を減らす
動態管理システムを使うことで、車両の正確な位置を知ることができます。管理する車両が多くても、どこに誰の車両があるかリアルタイムに分かるため、急な集荷依頼があった際でも、より正しい判断で迅速な指示を出しやすくなります。

・各地域の交通情報や天候状況が分かる
各地域の交通情報や天候状況が分かることで、即時に適切な指示を与えることも可能です。また、工事中による通行止めがあっても、天候が悪くて立ち往生になっている場合でも、車の位置情報や動きが分かるため、管理者は落ち着いてその場の状況を把握することができます。

・誤配送の防止ができる
車両の現在位置、そして配達予定の位置、この２つがシステム上で整合しているかどうかを判断します。整合していない場合はアラート通知で管理者に知らされます。このことで、ドライバーに対し配送先の確認指示が行えるため誤配送の防止ができます。

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物流DX化に不可欠な動態管理システムは、日々の業務が全て計測・記録されるため、適切な評価が得られるという点もメリットといえます。また可視化されたデータがあることで、配送計画も立てやすくなります。ドライバーにとっても、リスクの把握、安全運転の意識向上、などスキル面の向上も考えられます。