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2024.08.02

今注目の人流データとは?人流データの使い方や有効活用できる業界などをご紹介します!

人流という言葉を耳にしたことはありますか?かつては、VICS情報やインターネット接続型のカーナビの情報など、限られた手段でしか位置情報を取得することができませんでした。しかし、近年ではスマートフォンの普及に伴い、大量の位置情報を取得することが可能となっています。今回は、自社で1日に10億件以上の膨大な人流データを収集し、解析を行っているジオテクノロジーズが、人流データについて解説いたします。

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今注目の人流データとは?人流データの使い方や有効活用できる業界などをご紹介します!

人流データとは?

人流とは、その名の通り人の流れを意味します。そして、この人の流れをデータとして記録したものが人流データです。具体的には、「人がいつ、どこからどこに移動しているか」という移動情報や、「エリア内にどのくらいの人が滞在しているか」といった滞在情報を指します。
これら人流データの収集には収集手段が限られコストもかかることから収集することが難しかったのですが、最近では多くの人がスマートフォンを持つようになり、そのスマートフォンのアプリを通じて位置情報を比較的簡単に入手できるようになりました。また技術の進歩とともにスマートフォン以外の手段でも人の位置情報を取得できるようになっています。
人流データについて、簡単にまとめると下記のようになります。

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なぜ人流データは注目されているのか?

人流データとは、人々の動きを数値化したものです。人流データから「いつ(日時)、どこからどこへ(場所)移動しているのか」といった情報や「同じエリア(場所)にどれくらいの時間滞在したか」などを把握することができます。

近年、人流データは多くの企業に重要なデータと認識され、収集・蓄積されるようになっています。その背景には、デジタル技術が進歩し、高精度な位置情報を低コストで大量に収集・分析できるようになったことが挙げられます。さらに、人流データはマーケティング施策に活用しやすく、多くの企業から注目されるようになっています。

人流データの収集や解析では、通常、膨大な情報量を取り扱います。
かつてはパソコンの性能やAI技術が発展途上であったため、膨大なデータ量を扱う人流データの分析は困難でした。分析が可能であったとしても分析に時間がかかり、公的統計など限られた分野でしか活用できませんでした。

しかし、近年のパソコンの高性能化やAI技術の飛躍的な進歩により、大規模なデータの処理や分析が可能になりました。AI技術を利用することで、膨大なデータを迅速かつ効率的に処理し、傾向やパターンまで抽出できるようになっているのです。
これにより、より正確な人流予測やリアルタイムでの人流管理が可能となり、その重要性が一層注目されています。

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人流データを活用するメリット

人流データを分析することで、以下のような多くのメリットがあります。
・最新のデータを更新しながら、リアルタイムで正確な情報を収集できる
・過去のデータと比較して人流の変化を把握できる
・時間、期間、エリアなど、特定のニーズに応じた人流を把握できる
・現地に行かずにデータを取得でき、現地調査のコストが削減できる
・他の統計情報と組み合わせて多角的な分析ができる
・行動パターンやトレンドを元に未来の予測ができる

従来の統計情報収集は、人手によるカウントやチェックなどが一般的でした。しかし、後で詳しく説明しますが、人流データはGPS、映像解析、交通機関の利用履歴などからデジタルデータとして取得します。デジタルデータとして取得された人流データは、数え間違いや主観的なバイアスが少なく、より客観的で正確なデータです。
客観的で正確な場である人流データは多様な業界で様々な用途に活用することができます。
また、GPSデータなどを活用することで現地調査を実施する必要がなく手間やコスト、労力を削減できる点も、人流データを利用する大きなメリットです。

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人流データの取得方法

人流データはGPSやWi-Fi、各基地局などによって取得ができます。
具体的に人流データを取得する方法について見ていきましょう。

 GPSを利用して人流データを取得する方法
GPS(Global Positioning System)を活用して人流データを取得する方法は、主にスマートフォンのアプリを通じて衛星信号を利用します。GPS機能を備えたデバイスには、スマートフォンの他に車載カーナビなどがあります。スマートフォンの普及により、経路案内や地図情報の確認手段としてGPSが広く活用されるようになりました。
GPSを利用することで、数分単位の誤差が少ない高精度な人流データを取得できますが、GPS信号にアクセスできる環境が必要で、屋内や地下では信号が届かず、正確なデータを取得するのが難しい場合もあります。GPS信号にアクセスできず人流データを取得できない場合があるにしても、GPSを利用して人流データを取得する方法は、リアルタイムで正確かつ取得できる情報が多い点において非常に有効な方法です。

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Wi-Fiを利用して人流データを取得する方法
Wi-Fiを利用して人流データを取得する方法では、無線通信技術を利用し、デバイスがアクセスポイントに接続する際の情報から人流データを収集します。商業施設や公共の場所などに設置されたWi-Fiアクセスポイントを通じて、人々の滞在時間や行動履歴を分析することができます。
Wi-Fi を利用した人流データを取得する方法にはWi-Fiアクセスポイントの設置が必要で、加えてデバイスがWi-Fiに接続している必要があります。

携帯電話基地局を利用して人流データを取得する方法
携帯電話基地局を利用して人流データを取得する方法では、携帯電話の通信によって発生するシグナル情報を基地局が受信し、人々の位置情報や行動パターンを解析します。この方法は、日本全国どこでも24時間365日、広範囲の情報収集が可能です。そのため、大規模な商業エリアの開発や都市開発などに広く利用されています。
ただし、携帯電話基地局を利用して取得する位置情報の精度は基地局の設置間隔に依存し、数百メートル単位の誤差が生じることがあります。また、データの取得間隔が1時間単位となるため、詳細な人流データが必要な場合には注意が必要です。 

ビーコンを利用して人流データを取得する方法
ビーコンを利用して人流データを取得する方法は、近距離通信技術を活用します。ビーコンは小型の無線送信機で、「Bluetooth Low Energy(BLE)」を使ってデバイスと通信を行います。ビーコンは半径数十メートル以内の範囲に信号を発信し、近くのデバイスから位置情報や識別情報を受信し位置情報を把握します。
ビーコンを利用し人流データを取得する方法では主に施設や店舗などに設置されたビーコンを利用します。人流データ取得のために施設や店舗など屋内に設置されたビーコンを利用するので屋内環境での情報取得に適しています。ただし、ビーコンが設置されていない場所の人流データは取得できません。また、デバイスがビーコンの信号を受信するためには、専用アプリのインストールやBluetooth機能の設定が必要です。

カメラを利用して人流データを取得する方法
カメラを利用して人流データを取得する方法では、カメラ映像を解析して「空間の混雑度」「人数のカウント」「性別や年代」などを解析して人流データを取得します。セキュリティカメラや監視カメラの映像をもとに、特定エリアの滞在人数、滞在時間、来客数、移動経路などを把握します。
顔認識技術を組み合わせることで、個別の識別や性別・年齢の推定など、より詳細な情報を得ることができます。しかし、個人を識別するカメラを利用した人流データの取得には、プライバシー保護に十分な配慮が求められます。

人流データの活用事例

【官公庁・自治体】
人流データの分析し都市計画を練ったり、交通政策を作成したりすることが可能です。公共施設の建設計画や運営、渋滞緩和、インフラ管理、物流・人流の最適化、防災のシミュレーションにも有効です。
ジオテクノロジーズの人流データを利用すれば、ある自治体の市街地を、「どの時間帯に」「どのエリアから」「どのくらいの人」が訪れているかを分析することができます。また、アンケート(ジオリサーチ)を併用することでその市街地を訪れた人だけに、何の目的で訪れているか、その市街地をどう思っているか、どのような街になってほしいかなどの率直な意見を幅広い年代の方たちから短時間で収集することも可能です。 

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【広告業界】
広告業界では、人流データを活用してある特定の場所にいる人へのターゲティングメールやバナー広告の配信など効果的な広告配信が可能になります。
他の活用事例として、ジオテクノロジーズの人流データとアンケート(ジオリサーチ)を利用すれば、大型ビジョン広告のような屋外広告の効果測定が可能になります。例えば対象の屋外広告の半径50m以内に30秒以上いた人を対象に、30代から50代のビジネスパーソンに対して対象の広告についてアンケートを実施して効果測定を実施することができます。

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【観光業界】
観光業界では、人流データを活用して観光スポットの来訪状況や周遊傾向を把握し、観光戦略やプロモーション企画に役立てています。また、観光地と近隣地区の人流の違いを分析し、周遊性を高めるために活用することもあります。人流データを使って観光地の課題を洗い出し、解決することで顧客満足度を向上させることができます。
ジオテクノロジーズの人流データとアンケート(ジオリサーチ)を使えば、観光地を訪れた人に絞って、アンケート(ジオリサーチ)を実施し率直な意見を収集することができ、次の施策に活かすことができます。

【不動産業界】
不動産業界では、人流データが商業エリアの分析、コンサルティング、建設予定施設のマーケティングなどに活用されています。人流データで人の流れや属性を把握できるため、人が集まる地域や需要の高いエリアを把握し、不動産開発や投資の意思決定に役立てています。また、施設の混雑緩和や利用者満足度向上などにも利用されています。ジオテクノロジーズの人流データとアンケート(ジオリサーチ)を使えば、特定の施設を訪れた人をスクリーニングし、「性別」「年代」などの属性を絞ってアンケート(ジオリサーチ)を実施することができ、詳細なマーケティング分析が可能です。

【小売・外食業界】
小売・外食業界では、出店計画に人流データを活用したり、来店頻度に応じたクーポンや特典を提供する販促活動に利用したりしています。ジオテクノロジーズの場所や属性でターゲティングできるトリマ広告を使えばお店の近くにいる人や近くに勤めている人などに低価格で広告を配信することができます。

【運送業界】
運送業界も人流データを利用して大きく業務効率化を図ることができる業界の1つです。人手不足とECの拡大に伴う小口配送の増加に対応するため、人流データを用いて効率的な配送ルートやスケジュールを立てることで、労働不足の解消を図ることができます。ジオテクロジーズは運送業界に向けて効率配送を実現するためにGPSから位置情報を取得し活用するトラックカーナビ「スグロジ」を提供しています。「スグロジ」はカーナビ機能や軒下情報の共有など便利な機能を1か月600円/1台~と利用しやすい価格で提供しています

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今回は、最近マーケティングや販促などで注目されている人流データについて説明しました。人流データを利用することで、従来は把握できなかった人の動きを確認でき、店舗の出店計画、都市計画、交通政策などに活用できることがお分かりいただけたでしょうか?

ジオテクノロジーズでは、トリマアプリを通じて収集した5秒間隔の移動軌跡を把握できる高密度な人流データを取得し、提供しています。このデータは、性別や年代など10種類以上の属性情報と紐づけることが可能です。また、特定の場所を訪れた人をスクリーニングし、アンケート(ジオリサーチ)を実施することもできます。人流データや位置情報を活用したアンケート(ジオリサーチ)の実施にご興味がある方は、ぜひお問い合わせください。

 

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