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2021.12.14

大幅に拡張された大型貨物自動車等の規制データがMapFan APIに反映されました。総重量、積載重量、車高、車幅の規制に加えて、危険物積載規制にも対応!

日本の物流を支える大型貨物自動車。EC需要の増加に伴い、日々、効率的な配送が求められています。
効率的な運送ルートを策定するためにスマホ地図アプリを参考にされている方も少なくないかと思いますが、普通乗用車用のルート検索では地図上ではわからない狭路に案内されてしまうこともあります。

せっかく配送時間短縮のために策定したルートでも、トラックで通れない道では時間の短縮どころか、配送スケジュールの遅延につながってしまいます。
大型貨物自動車のベテランドライバーさんから、「細い道に入ってしまって何十メートルもバックで戻った」という「スーパーバック」の武勇伝をよく耳にします。

こうしたトラブルを避けるためにも、大型貨物自動車などの車種別規制に対応した地図データを利用して開発された地図システムのルート検索を利用することが大切です。

特に大型貨物自動車の場合は、車高制限・車幅制限に加え積載量の制限や、危険物積載車両の規制も存在します。こうした規制を把握した上で、車種や積載物など、様々な条件に応じた適切な配送ルートを選択しないといけません。

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大幅に拡張されたMapFan APIの大型自動車向け規制データ

MapFan API(地図API)では、今年の11月より大幅に大型貨物自動車向け規制のデータ量が拡張されました。

これまでの車種別規制データは、トンネルや橋、踏切といった、大型貨物自動車が誤って進入した際に、「ぶつかってしまう」「後戻りできない」などのリスクが大きい場所の大型規制データを整備していました。しかし増加する大型貨物自動車用のルート検索開発の要望を受け、地図整備の対象を大幅に拡張することになりました。
これまでも整備していたトンネルや橋などの構造物のある場所に加え、道路上の規制標識のある場所も調査対象にしました。対象道路は、全国の一般国道、都道府県道、市区町村道、農道・林道・港湾道路です。
※細街路(5.5m未満の道路)は除く

データ量にすると、なんと8.5倍。もともと約20,000箇所だった大型規制データは、約170,000箇所にまで拡張されました。

対応する規制は、以下の8種類。

  • 大型車通行止め(大型貨物自動車通行止め・大型乗用自動車通行止め)
  • 危険物積載車両通行止め
  • 重量制限
  • 最大積載量規制
  • 車両高さ制限
  • 車両最大幅制限
  • 車種別指定方向外通行禁止
  • 車種別一方通行
  • 最大積載量規制

大型貨物自動車に特有の危険物積載車両通行止めなどにも対応しています。

これらの車種別規制データはMapFan API(地図API)や、MapFan APIを使って作られている 地図サイトMapFanに2021年11月より反映されました。

それでは、車種別規制に対応したMapFan APIのルート検索について大型規制の種類ごとに、MapFan APIを使って作られている地図サイトMapFanのルート検索結果を見ながらひとつずつご説明していきます。

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大型車通行止め(大型貨物自動車通行止め・大型乗用自動車通行止め)

まずは大型貨物自動車通行止め(進入禁止)。通行止めというと何?という感じかもしれませんが、進入禁止だとはみなさんご存知かと思います。大型車のみ進入禁止という規制も存在します。MapFanで普通自動車(乗用車)と大型貨物自動車(トラック)のルートを検索してみると、大型自動車一方通行のデータがルート結果に反映されていることがわかります。

車種別指定方向外通行禁止・車種別一方通行

車種別指定方向外通行禁止・車種別一方通行の規制では、車種ごとに進行方向を制限されます。

車種は「大型車」「大型貨物自動車」という大きなくくりや、「大型(マイクロを除く)、第特・特定中貨」のように複雑な車種指定が存在します。1か所に複数の規制看板が存在することもあります。

川崎駅付近の事例では大型貨物自動車の場合は川崎駅近くには進入しないルートを示します。普通乗用車の場合は駅付近を通るルートを示します。標識を確認すると川崎駅付近は大型貨物自動車(トラック)通行止めですが、大型乗用自動車(バス)は進入できます。複雑な車種別規制の事例です。

危険物積載車両通行止め

次は、危険物積載車両通行止め。大型貨物自動車の中には、ガソリンや化学物質など、「危険物」に分類される貨物を扱う車両が存在します。こうした車両に対しては、危険物積載車両通行止めの規制が適用されます。

以下、大型貨物自動車(通常のトラック)と危険物積載車両でのルートを比べてみました。

危険物積載の場合、危険物を積載していない大型貨物自動車のルートと比較して、一部の道路を通行することができず大きく迂回しないといけないルートを通る必要があったり、高速道路の利用ができなかったり、ルート検索結果に大きく差が出ることがわかります。

重量制限・最大積載量規制

続いて重量制限。こちらは自動車全体の重量(車両総重量)で、最大積載量規制とは別の規制です。この2つはそれぞれ規制が存在するので、それぞれ規制に対応したルートかどうか、自身で把握していないといけません。

大型貨物自動車でそれぞれ車両総重量を「16トン以下」「10トン以下」でルート検索をすると、このように検索されるルートが異なってきます。
※最大積載量規制にはMapFan APIで対応していますが、地図サイトMapFanでは未対応です。

車両高さ制限・車両最大幅制限

車両高さ制限(トラック高さ制限)も重要な規制です。主にトンネルや高架下、アンダーパス(立体交差した道路)などでみられる規制です。大型貨物自動車が天井をこすってしまうと、車両の損傷はもちろん、道路インフラまで損傷してしまう危険があります。

高さの設定によってルート検索結果が異なることがわかります。

車両最大幅制限(トラック車幅制限)は、住宅地まわりや物理的に通れない細い道などでみられる規制です。狭い道に入って立ち往生してしまうケースを防ぐためにも、車両最大幅制限に即したルートを選択する必要があります。検索結果をみれば目的地はすぐそこなのに大きく迂回しなければいけない場合があることがわかります。

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今回は、2021年11月より約8.5倍にデータが大幅拡張された、MapFan API(地図API)の大型車規制データに対応したルート検索結果をご紹介しました。

それぞれ見てきたように、条件によって選択するべきルートが大きく異なってきます。効率的に、そして何より安全に配送するために、事前のルート作成は大型貨物自動車に対応したソフトで行うのが無難です。

 

今後もジオテクノロジーズでは大型貨物自動車の規制を含む、さらなるデータ拡張を予定しております。日々整備してアップデートされていくMapFan APIに、ご期待ください。

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