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2021.02.10

道路インフラの点検・補修を効率化する!ジオテクノロジーズの走行画像ビッグデータを採用した行政支援システム、国際航業様のGenavis Tao-Assetとは?

数年前から大きな問題となっているのが、地方自治体の道路インフラの維持・管理です。各地で、高度経済成長期に建設された道路インフラが老朽化しています。

そんな地方自治体の道路インフラ保全を支援するのが、国際航業様のGenavis Tao-Asset 。
このシステムの一部に、ジオテクノロジーズの走行画像がビッグデータとして採用されています。

老朽化する道路インフラと、道路設備維持管理の必要性

2012年12月に起きた笹子トンネル事故。中央自動車道上り線で、ボルトの劣化によりトンネル内の天井板が138mにわたり落下。尊い9名もの命が失われました。この事故は世間を震撼させ、以来、道路インフラの安全性を見直す動きが全国で広まっています。

しかし、道路インフラにかけられる予算や人的資源は、無限にあるわけではありません。
特に中核市や、政令指定都市以外の地方自治体では、限られた予算のために点検作業や補修工事が思うようにいかないところも少なくないようです。

限られた予算と人的資源をどこにどう割くか。人口の減少や過疎化によって今後さらに税収の減少が予想される地方自治体にとっては、道路インフラの保全は頭を悩ませる問題です。

道路調査と補修計画が、結果的にコストを減らす

限られた予算と、次々に老朽化していく道路インフラ。この問題を解決するためには、効率よく補修工事を行わなければいけません。
その中で大切になってくるのが、こまめな補修工事です。損傷箇所が小さいうちに補修していくことでトータルコストを削ることができます。

こまめな補修工事を実施していくにあたり必要になるのが、定期的な道路インフラの調査と、計画的な補修工事です。

まず、定期的な道路インフラの調査。道路インフラの調査は、老朽化した道路インフラの危険を排除するばかりでなく、補修工事の費用削減のためにも重要です。調査によって補修工事の適切なタイミングがわかれば、最小限の補修コストで道路インフラを運用できるからです。

計画的な補修工事も、同様に重要です。定期的な道路インフラの調査をもとに数年単位で補修計画を組むことで、管轄内の道路インフラ全体を俯瞰して、網羅的に管理できます。個々に対応するよりも効率的ですし、補修もれが起こることも防げます。
さらに副次的な効果としては、数年先の計画があることで予算も確保しやすくなりますし、工事業者にも発注しやすくなりますよね。

そんな大事な道路インフラの調査と補修工事計画ですが、これらをサポートするのが国際航業様のGenavis Tao-Assetです。

国際航業様の道路施設維持管理システムGenavis Tao-Asset

国際航業様のGenavis Tao-Assetは、道路インフラの点検・保全のためのシステムです。20年以上前から運用されている道路台帳システムGenavis Taoをベースに、道路保全のためのデータ運用を目的に開発されました。

道路インフラの点検・調査を行い、それぞれの老朽化度合いを視覚化。さらに数年後の老朽化進行を予測するシミュレーションによって、専門家が補修工事の計画を提案します。

Genavis Tao-Assetの特長(1):道路技術者×システムエンジニア

Genavis Tao-Assetは道路技術者がシステムの要件定義をして開発されました。道路技術者や行政の担当者が、どういったデータや機能を必要としているのか。そういった現場のニーズから生まれたのが、Genavis Tao-Assetです。そのニーズをGIS(地理情報システム)専門のエンジニアたちが汲み取り、形にしました。

本当に必要なものを提供する。もちろん、使いやすく。それを実現したのが、Genavis Tao-Assetです。

Genavis Tao-Assetのシステム画面

Genavis Tao-Assetのシステム画面イメージ。地点ごとに色分けして、道路の劣化度合いを表示。

Genavis Tao-Asset の特長(2):走行調査とビッグデータを併用した道路インフラの調査

Genavis Tao-Assetでは走行調査を行い道路インフラの状態を点検します。路面性状測定車やMMSを用いた詳細な調査で、ひび割れ率(%)・わだち掘れ量(mm)・IRI(mm/m)を算出。老朽度合いを細かく検証することで、正確な状況把握と予測が可能になります。

加えて、2018年頃からはジオテクノロジーズの走行画像ビッグデータ活用を開始。生活道路など、幹線道路に比べて重要度の低い箇所は走行画像ビッグデータを利用して、損傷度合いをランク付けして提示します。これにより、従来の走行調査よりもコストをかけずに道路インフラの調査が可能になりました。

より重要度の高い幹線道路は走行調査を行い、生活道路はジオテクノロジーズの走行画像を用いてコストを抑える。濃淡をつけて調査することで、予算内でより広範囲の道路調査が可能に。全体の状況を踏まえた道路インフラの補修計画を組むことができます。

インクリメントPの走行画像ビッグデータを活用した計測。

ジオテクノロジーズの走行画像ビッグデータを活用した計測。

Genavis Tao-Asset の特長(3):情報共有のための設計

Genavis Tao-Asset は、将来的な情報共有の仕組みも視野に入れて、Web方式を採用しています。クラウド環境等を利用できる場合は、データ入力の一部を直接、点検業者・工事業者が担当可能!自治体担当者と作業者のやり取りを減らすことで、担当者の負担を軽減します。

道路ストックデータの連携・共有

Web方式を採用しているため、データ入力や分析を連携して行える。

Genavis Tao-Asset の特長(4):シミュレーションによる予測・計画と視覚化されたアウトプット

Genavis Tao-Assetはデータを管理・蓄積するだけではなく、分析・活用も行います。走行調査やジオテクノロジーズの走行画像ビッグデータから得られた情報をもとに、インフラの健全度や劣化予測を立て、修繕計画の見直しを提案します。

Genavis Tao-Assetのデータ活用イメージ

Genavis Tao-Assetのデータ活用イメージ。

Genavis Tao-Assetのシミュレーションイメージ

Genavis Tao-Assetのシミュレーションイメージ。

劣化評価と事業計画

視覚化された劣化評価と事業化計画のイメージ。劣化予測シミュレーションをもとに工事計画をわかりやすいアウトプットで提示。

ジオテクノロジーズの走行画像について

ジオテクノロジーズは全国のデジタル地図を自社で整備・制作を行っており、カーナビをはじめとする多数のサービスに採用されています。

Genavis Tao-Asset には2018年からジオテクノロジーズの走行画像をビッグデータとしてシステム採用いただいています。

走行画像は道路データ整備素材の収集を目的に実施している全国走行調査の際に位置情報とともに記録した道路の画像です。

この画像の特長は、自動車の前後にカメラを設置し、全国の道路を走行しながら約5m間隔で撮影しているその「網羅性」と「データ量」です。

インクリメントPの走行画像

アスファルトの劣化や電柱の傾きが確認できる。※自動プライバシー処理済画像

ジオテクノロジーズでは主に道路データの整備に走行画像を利用していますが、走行画像には他の用途に利用できる情報がたくさんあります。

例えば今回ご紹介した道路の路面状況の他にも標識の状態、電柱位置/傾き具合、マンホールの位置、道路の横断歩道や速度表示などペイントの状態、橋梁の状態など様々な情報が含まれています。

詳しい走行画像の活用の方法など是非ジオテクノロジーズにご相談ください。

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走行画像について詳しくは こちら >

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