来店頻度を上げるには？向上に役立つ指標や施策を解説

来店頻度とは、一人の顧客が一定期間内に来店する頻度のことです。

来店頻度の向上は、顧客ロイヤルティの向上と考えることができ、顧客が競合店舗ではなく自店舗を選んでくれたとも捉えられます。これにより、リピート率、客単価、LTV（顧客生涯価値）の向上や、好意的な口コミによる新規顧客の増加といった効果が期待できます。

店舗の売上向上を図り、安定した運営を維持するには、顧客の来店頻度を上げるための施策が不可欠といえるでしょう。

ただし、店舗の適切な来店頻度や販売頻度は、販売する商品・サービスによって異なります。自社にとって適切な来店頻度を把握した上で、理想的な来店頻度を実現するための施策を講じることが大切です。

来店頻度を向上させるには、指標を活用して施策を進めることが大切です。下記の指標を活用し、来店頻度の向上を検討してみてください。

リピート率

リピート率とは、新規顧客が2回以上来店し、リピート顧客となった割合を表す指標のことです。下記の計算式により算出できます。

＜新規顧客のリピート率の計算式＞

新規顧客のリピート率＝一定期間内のリピート顧客数÷一定期間内の新規顧客数×100

例えば、ある飲食店の1ヵ月の新規顧客数が50人で、そのうちの5人が2回以上来店してくれるリピート顧客になった場合、新規顧客のリピート率は5÷50×100＝10％になります。

なお、算出したリピート率が高いかどうかは、業種や業態によって異なり、一概にいえないため、自社が持つ複数の店舗間でのリピート率の比較、他社との比較などによる確認が必要です。

また、リピート率は重要な指標ではあるものの、来店頻度を高めるためには、2回目の来店だけでなく、その後も継続的に来店してもらうことが重要です。リピート率を参考にしつつ、後述する顧客離反率の低減を図る取り組みが欠かせません。定期的に来店してもらえる仕組みを構築したり、顧客にとって魅力的な商品やサービス、キャンペーンを提供したりすることが必要です。

顧客離反率

顧客離反率は、一定期間内に店舗から離れてしまった（来店しなくなった）顧客の割合です。来店頻度を高める上では、リピート率以上に大切な指標といえます。顧客離反率を計測する計算式は、下記のとおりです。

＜顧客離反率の計算式＞

顧客離反率＝一定期間内に離反した顧客数÷一定期間内の総顧客数×100

例えば、ある美容院で過去に来店履歴のある総顧客数が400人で、そのうち25人が半年以上再来店しなかった場合、顧客離反率は25÷400×100＝6.25％となります。こちらもリピート率と同様、算出した結果が低いかどうかは同業種との比較などによる確認が必要です。

リピート率が高かったとしても、何度かリピートした後に顧客がその後に離れてしまえば、総来店顧客数は向上しません。したがって、顧客離反率を下げながら、いかに継続的な来店回数を促せるかどうかがカギとなります。

来店頻度を上げるには、適切な施策を実行する必要があるでしょう。来店頻度を上げる効果がある施策は、主に下記の8つがあります。

近隣顧客へのアプローチ

来店頻度を高めるには、店舗の近隣に住む人のほか、近隣で働いている人など、店舗周辺で生活・就業している顧客へのアプローチが効果的です。

一般的に、人は自宅・職場の近くにある店舗を選ぶ傾向があるため、遠方の顧客よりも店舗近隣で生活・就業している顧客のほうが、アプローチすべき優先順位は高いといえるでしょう。

近隣顧客にアプローチするには、人流データの活用がおすすめです。ジオテクノロジーズの「Geo-People（人流データ）」は、顧客の行動範囲や動向などを、高精度かつリアルタイムに取得したデータです。「Geo-People（人流データ）」を活用すれば、自店舗の近隣に住む顧客に関するデータを取得できます。

また、ジオテクノロジーズのアンケートサービス「Geo-Research（ジオリサーチ）」を利用すれば、年齢や性別といった属性で絞り込んだターゲット層へのアンケートを実施でき、収集した自店舗に対する率直な意見を店舗運営の改善などに役立てることも可能です。

そのほか、ジオテクノロジーズのポイ活アプリ「トリマ広告」では、ターゲット層に広告やクーポンを届けることができます。

顧客ニーズに合った商品・サービスの提供

顧客ニーズに合った商品・サービスを提供することも、来店頻度を高める施策のひとつです。ニーズに合致した商品・サービスを提供すれば、顧客の来店意欲を高めることができ、来店頻度も上がりやすくなるでしょう。

顧客のニーズをつかむには、顧客の属性、嗜好性などを把握することが大切で、売れ行きデータや顧客リサーチなどから把握してみてください。例えば、ビジネス街などでは提供時間などもニーズの1つになり、「時間がないからあそこで食べよう」と再来店のきっかけになるかもしれません。

ジオターゲティング広告の配信

ユーザーの位置情報にもとづき、ターゲットを絞って広告を配信する「ジオターゲティング広告」も、来店頻度の向上につながります。

ジオテクノロジーズの「トリマ広告」は、自店舗の周辺を生活圏とするターゲット層のユーザーに広告やクーポンといったお得な情報を届けるジオターゲティング広告です。ターゲットを絞り込まず、すべての顧客に広告などを届ける場合に比べ、高い費用対効果を見込めます。

お得な情報をアプリで配信

来店頻度を向上させるには、顧客にとってお得な情報をアプリで配信するのもおすすめです。顧客に店舗のアプリをダウンロードしてもらったら、クーポンなどのお得な情報を定期的に配信しましょう。

また、初回来店時には次回利用できる割引・特典を提供し、再来店を促進するといった施策も効果があります。ターゲットに合わせたクーポンやキャンペーンを適切なタイミングで届け、来店周期を短縮するのも効果的です。

ポイント制度の導入

自店舗や自社のチェーン店で買い物をするとポイントが貯まる制度の導入も、来客頻度を向上させる上で効果的です。顧客にとっては、買い物をするたびにポイントが貯まることが来店の動機になるからです。ポイントは、買い物だけでなく、来店の特典として付与することもできます。

ポイントが貯まること自体が買い物の動機となり、結果として来店頻度の向上につながるでしょう。

会員制サービスの実施

利用回数や買い物の金額に応じて特典を提供し、継続利用を促す会員制サービスも、来店頻度向上の方法のひとつです。

例えば、店舗の利用回数、買い物の金額に応じて会員としてのランクがアップし、新商品の先行予約や限定クーポンの配布といった特典が受けられるようになれば、顧客としては継続利用のメリットが生まれます。

厳密には会員制サービスではありませんが、飲食店などで行われるお酒のボトルキープも、顧客にとっては継続利用のメリットが感じられるサービスです。

イベントの開催

定期的なイベントの開催も、来店頻度の向上につながる施策です。魅力のあるイベントを定期的に開催すると、顧客の「見逃したくない」という意欲を喚起し、店舗の情報を定期的にチェックしてもらいやすくなります。

イベントといっても、大掛かりな演出は必ずしも必要ありません。季節限定の商品の情報や、定期的なセールに関する情報など、「そのタイミングでチェックすべきお得な情報」を提供してみてはいかがでしょうか。

このような施策を通じて、「今日も何か新しい情報が掲載されているかもしれない」「来週も何かイベントがあるのだろうか」と、多くの顧客に感じてもらうことが重要です。

顧客に配慮した店舗設備の導入

顧客に配慮した店舗設備を導入することも、来店頻度の向上につながります。子供や高齢者に配慮したバリアフリー設計、広い通路、キッズスペースの充実などは、その一例です。

これらを実施すれば、店舗が顧客にとって使いやすくなるだけでなく、顧客に対する配慮やホスピタリティを心掛けていることを伝えられ、リピーターを獲得しやすくなるでしょう。

来店頻度を向上させるには、店舗近隣に住む顧客への優先的なアプローチや、ターゲット層に合わせて施策を実行することが大切です。近隣顧客を把握し、ターゲット層を絞り込むことで、そのような施策が実行しやすくなるでしょう。

近隣顧客に的確なアプローチをするには、人流データの取得がおすすめです。ジオテクノロジーズの「Geo-People（人流データ）」を利用すれば、顧客の行動パターンや属性情報を細かく取得できます。

また、ジオテクノロジーズのアンケートサービス「Geo-Research（ジオリサーチ）」なら、自店舗の顧客だけでなく、競合店舗の顧客にもアンケートを実施でき、商品開発や店舗運営の改善などに役立てられます。ターゲット層に広告やクーポンを配信できる「トリマ広告」も、顧客の来店頻度向上につながるおすすめの施策です。

来店頻度を上げるための施策を検討している事業者様は、ぜひジオテクノロジーズにご相談ください。