MapFan(マップファン)の住所データ整備をくわしく解説!EC(イー・コマース)にも活用される住所データって何?(住所データ・整備/活用編)
普段何気なく接している住所。地図アプリやカーナビで目的地の住所を入れると、当たり前のようにその目的地の住所の地図(場所)が表示されますよね。実はこれ、住所データと呼ばれるデータが登録されているからなのです。
今回はこの住所データの整備や活用方法について、ご紹介します。
普段何気なく接している住所。地図アプリやカーナビで目的地の住所を入れると、当たり前のようにその目的地の住所の地図(場所)が表示されますよね。実はこれ、住所データと呼ばれるデータが登録されているからなのです。
今回はこの住所データの整備や活用方法について、ご紹介します。
住所データって何?
住所データとは、文字通り、住所のデータのこと。「〇〇県〇〇市〇〇町1-2-3」といった住所(テキスト)と、緯度軽度による位置情報で構成されます。
住所は、地名(文字の部分)+番地・号(主に数字の部分)で表されます。中には変わった名前の地名や、番地・号が数字じゃない住所も存在します。
関連記事 住所の歴史、珍しい住所などを特集した「住所データ 地名編」は こちら >
緯度経度は、十進法で表されるDegree方式と、六十進法の分・秒を用いて表されるDMS方式があります。ジオテクノロジーズでは整数化した独自の値で管理していますが、Degree方式・DMS方式ともに対応しています。
住所と緯度経度による位置情報が合わさって、住所データとなり、デジタル地図に紐付けられます。
MapFan(マップファン)のデジタル地図で管理している住所データの数は、4000万件以上。建物に対して住所を割り振っています。普段カーナビやスマホの地図アプリで住所を検索してその住所が地図上に表示されるのは、住所データが登録されているおかげなのです。
初めて行く友人宅、取引先のオフィス、ネットショッピングの配送。住所に関わる多くの場面で、地図に登録されている住所データが役立っています。
ジオテクノロジーズの住所データ整備作業:住所データはどうやって整備しているの?
MapFan(マップファン)が管理している4,000万件以上の住所データ。その住所データは、多彩なチャンネル(情報元)から収集した情報を元に、日々整備されています。
関連記事 住所はどうやって決まるのか?「住所データ(番地・号編)」は こちら>
住所の情報として一番のチャネル(情報元)はやはり地方自治体です。
年間数百か所にのぼる住居整理(自治体が告示する住所の変更)の情報、ニュータウンのような大きな住所の変更から、家一軒分のような小さな住所の変更まで大小さまざまな情報を住所データ化しています。
また、新しく建設された建物1軒1軒の住所も自治体の情報はもちろん、個々の施設の情報などから住所データとして整備を行います。
デジタルな情報が主流となっている世の中ですが、自治体の情報と密接に関わっている住所の情報はまだまだ紙の資料も多く使われています。自治体が管理する資料は、形式や記載内容も千差万別で、なかには手書きで書かれたものも存在します。
そのため、住所データを整備するには、日本特有の住所の知識はもちろん、千差万別な資料を正確に読み解く力が重要になります。
この読み解く力がないと、間違った場所に案内したり、荷物が届かなかったり、なんてことを招いてしまいます。
ひとつひとつ丁寧に確認しながらの作業。この日々の住所データ整備作業が、住所に関わる地図機能を支えています。
MapFan(マップファン)住所データの特徴1:階層化された住所データ
MapFan(マップファン)の住所データの特徴は、日本の住所表記に合わせて階層化されていることです。
階層化というのは、「都道府県/市区町村/町・大字/丁目・字/番地・号」というように、住所を要素ごとに区切ってデータを管理することです。
京都通り名など変わった住所も存在する日本の住所ですが、きちんと階層化することで、活用しやすいデータになります。
例えば、売り上げ管理ツールなどで地域ごとの売り上げを調べる際、階層化された住所データは区切られた要素を保持しているため、「〇〇県」「〇〇市」「〇〇町」といった地域単位での抽出が容易にできます。
また、住所を階層化して管理することで、誤った住所を訂正したり存在しない住所をはじいたりすることも可能になります。後述の住所クレンジングという方法ですが、近年のEC(イー・コマース)/ネットショッピング需要の拡大にともない、住所データの使い方も広がっています。
MapFan(マップファン)住所データの特徴2:英語・中国語・韓国語の多言語対応
MapFan(マップファン)の住所データは、多言語対応も特徴のひとつです。英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語に対応しており、各言語で住所データを整備しています。
住所データの多言語対応は、単純な単語の翻訳、ローマ字変換や漢字の変換などでは実現できません。
例えば、群馬県は「GUMMA」ではなく「GUNMA」が正式です。
英語で「GUMMA」という表記は病名を意味し外国人の方が誤解する可能性があります。
<参考>群馬県の表記について https://www.pref.gunma.jp/04/c3610022.html
インバウンドや在日外国人向けの用途で日本語以外の住所データを使用する場合は、しっかりと整備された住所データを用いる必要があります。
住所データのEC(イー・コマース)への利用:住所クレンジング
住所を検索して地図上で表示するときに必要になる住所データ。最近では、EC(イー・コマース)/ネットショッピングの場面でも使われています。
EC(イー・コマース)/ネットショッピングはWebサイトで商品を選んで購入し、自宅や指定の場所まで届けてもらえる便利なサービスです。昨今の情勢も相まって、近年需要が増加しています。しかし、入力された宛先住所が誤っていて商品が届かず、トラブルになることもあります。
住所データを利用すれば、上図のような入力フォームを実装することが可能です。自分の住所を自由に記載してもらうと入力間違いが生じる恐れがあります。都道府県を選択するとそれに応じた市区町村が、市区町村を選択するとさらに続く住所の選択肢が、といったように、実際の住所に応じた正しい住所の選択肢を表示して選択させることで、住所入力の間違いを防ぎます。
フォームに入力された住所が誤っていると、商品はユーザーに届けられません。配送先住所が誤っていたことに気づくのは、たいてい、配達先住所に向かったドライバーが住所を発見できなかったとき。
商品が届かずトラブルになるばかりか、配送料も余計にかかってしまいます。
こうしたトラブルや無駄なコストを避けるために、フォーム入力時に住所を正しく入力してもらうことが重要です。
住所クレンジングを活用し住所入力の間違いを防ぐことで、商品が届かないというトラブルや配送先が見つからず余計な配送料がかかるといった課題を解決できます。
さて、今回はMapFan(マップファン)の住所データ整備と活用方法についてご紹介しました。
カーナビやスマホで住所を検索するときや、ネットで注文した商品が自宅に郵送されるときなど。住所に関わる地図機能は、4,000万件以上の膨大な住所データと、その住所データ整備によって支えられています。
今度、住所を検索する機会があれば、住所データの存在を思い出してください。