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2021.06.09

道路標高データとは?カーナビ、カーシミュレーション、3D地図など、さまざまな場面で使われる道路の「高さ」のデータ

道路の標高データ。みなさんご存知でしょうか?

文字通り、道路がどの標高にあるかを示すデータです。海抜◯mという形で表現されるこの道路標高データは、それぞれ地図と紐づけられて活用されます。

例えば、都心部に多くある、一般道路の真上に並行に延びる高速道路。
ひとむかし前のカーナビは、一般道路と高速道路の区別をなかなかしてくれなくて、どうしたものかと頭を抱えたものです。そんな問題も、道路標高データがあれば解決可能!
地上を走る一般道路や高架上の高速道路、あるいは地下トンネルだって、道路標高データがればどの道路を走行しているのか、判別ができるようになります。

※標高データで高架の高速を走行していることを判別

そのほかにも、駅伝やマラソンのテレビ中継。定番のコース紹介では、ルートの起伏を示す図がよく使われます。従来の二次元的な地図よりも視覚的にわかりやすい立体的な表現。これも、道路標高データがあるから実現できることです。

さらに、自動車開発のシミュレータに活用されることもあります。
現実に即したモデルコースでシミュレーションを行うことで、より正確なシミュレーションが可能になります。正確なシミュレーションを重ねることで、燃費の向上や安定した走行につながります。

自動車開発のシミュレータ事例はこちら >

このように、さまざまな場面で必要な道路標高データ。みなさんのまわりでも、意外なところで使われているかもしれません。

※レインボーブリッジの道路標高データを浜松町からお台場に向かって俯瞰した図

カバー率100%!インクリメントPの道路標高データ

インクリメントPでは、道路標高データの開発・整備を、岩手県盛岡市にある東北開発センターで行っています。

今回は道路標高データの開発・整備を担当されている松本さん、渡邉さんにお話を伺いました。

 

―インクリメントPで道路標高データを保持している道路は、全体の何割くらいなんですか?

インクリメントPの道路ネットワークデータについては、全ての道路の標高データを保持しています。やはり「網羅している」ことは、大切になってきます。

―地図全体をカバーできるのはすごいですね(驚) 標高データは、どのように調査するのでしょうか?

専用車両を用いた実走調査に加えて、さまざまなデータを吟味しながら活用しています。
専用車両を使った計測は、2010年から2014年にかけて最初に行われ、以来、道路標高データの整備に使われています。
自動車専用道路の道路標高データを取得する際に使われるのが、MMS(移動式の高精度三次元計測システム)機材を積んだ調査用の特殊な車両です。

この調査用の車両を使用して、主要な道路(都市間高速道路や高規格一般道など)を調査しています。具体的には、中央道や東名高速などです。
専用の機材を備えた調査車両による計測データは、現状利用しているデータの中で、もっとも精度が高い調査手法です。

専用の車両で実走する必要があるため非常にコストがかかる調査ですが、今でも年間に100箇所程度を調査しています。調査するのは、主に新しく主要道路が開通した時など。その道路の施設周りを中心に、MMS車の実走による計測が行われます。

さまざまなデータを組み合わせて、効率的に道路標高データを整備する

―MMS車両での実走計測以外には、どんなデータが使われるのでしょうか?

インクリメントPでは、車両での計測の他にも、色々な標高データを取得して、地図全体の道路標高データを補完しています。

例えば、インクリメントPを含む協業3社(株式会社パスコ、株式会社キャドセンター)で整備するMAPCUBEのデータを使用しています。MAPCUBEとは3D都市データで、MMS車で計測した高精度の道路標高データを保持しています。
都市高速道路や一般道でMAPCUBEがカバーしている道路については、MAPCUBEデータを活用します。

さらに、走行調査データと呼ばれるデータも使用します。インクリメントPでは地図データ整備のために実走調査を行っているのですが、その際に取得したジャイロ計測データも一部使用されます。

道路走行調査の様子はこちら >

ナビについているジャイロセンサーの角度の値より高さを求めて、それぞれの地点の高さを求めます。
当然、専用のMMS車両の計測より精度は落ちますが、MMS車両よりもコストがかからず、広範囲に対応できることが強みです。

加えて、DRM(日本デジタル道路地図協会)の保有するデータや、国土地理院の数値地図5m /10m DEMデータなども合わせて、地図全体を補完しています。

 

【参考】国土地理院 DEMデータ(数値標高モデル)とは?
DEMデータは、地表面を等間隔の正方形に区切くぎり、それぞれの正方形に中心点の標高値を持たせたデータです。地上の5mは2万5千分の1地形図の図上では0,2ミリになります。
5mのDEMの場合、 2万5千分の1地形図の1cm正方には2,500のDEMデータが含まれます。

参照元:国土交通省国土地理院「DEM数値標高モデル」より

 

―さまざまなデータを、組み合わせているのですね。その工夫で、全範囲をカバーするインクリメントPの道路標高データが作られていることがわかりました。

使える素材やデータを吟味しながら、さまざまなデータを組み合わせています。それぞれのデータは精度のみならずフォーマットも異なります。それらをパッチワークのように合わせて、一つの地図にしていきます。
その過程は非常に難しいものですが、より良い道路標高データを開発・整備できるよう、日々取り組んでいます。

※六甲山の道路標高データを海側から俯瞰した図

今回は、道路標高データの開発・整備についてお聞きしました。

カーナビや三次元的な地図表現、自動車開発のシミュレータ、自動車の燃費、電気自動車の電費、排ガスのシミュレーション、その他さまざまな用途で使われる道路標高データ。その裏側には、さまざまなデータの取得と、それらを組み合わせる工夫があったのですね。

インクリメントPの道路標高データについてさらに詳しく知りたい方は、以下よりお問い合わせください。

 

道路標高データについて問い合わせは こちら >

その他の道路ネットワークに付随するデータについては こちら >

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