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2020.12.02

道路ネットワークデータを構成する各種データの種類とサンプル

道路ネットワークデータには、約50種類ある属性情報や、規制情報、案内情報といったデータが含まれています。こうした様々なデータが組み合わさることで、「ルート検索」「地図表示」「誘導・案内」などの機能を実現し、多様な用途に利用できるデジタル地図となるのです。

今回は、前回の記事に引き続き、道路ネットワークデータを構成するデータにはどのようなものがあるのか、そしてそれはどのように利用されているのか、サンプルとともに紹介していきます。

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道路ネットワークデータを構成する各種データの種類とサンプル

道路ネットワークデータにはどのようなデータがあるか

道路ネットワークデータは、リンク(道路リンク(線))やノード(道路ノード(点))に情報を紐付けるものと、「ここからここまで」というリンク(線)の並び順で情報を表現するもの、大きくこの2つに分けられます。

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1. リンク(線)やノード(点)に紐付く情報
リンクに紐付く情報は、道路ネットワークデータの「線」、つまり、その道路自体が持つ情報です。例えば、国道・県道といった道路の種類、幅員、車線数などの情報をデータとして整備しています。また、道路が一方通行や通行禁止である場合も、その道路自体に適用される情報として、リンク(線)に紐付けています。(この情報のおかげで、カーナビ向けナビゲーションのルート検索において、一方向に進まなければいけない道路、通行禁止の道路というような制御が可能になります)
ノード(点)に紐付く情報は、道路ネットワークデータの「点」、つまり、交差点や道路上の特定の場所に付与される情報です。例えば、交差点の名称、信号の有無などの情報をデータとして整備しています。

一方通行/通行禁止

一方通行/通行禁止:該当区間を構成するリンクの情報として表現

一方通行

京都府_京都市中心部:一方通行が多い京都市中心部

信号機/交差点名称

信号機/交差点名称:交差点(ノード)の情報として表現

2.リンク(線)の並び順で表現する情報
道路ネットワーク上で繋がった2本以上のリンク(線)を組み合わせ、その並び順(始点と終点)を定義することで、交差点などにおける「方向」の情報をデータとして整備することができます。例えば、右左折禁止といった情報、方面案内、レーン情報などが該当します。(この情報のおかげで、カーナビ向けナビゲーションの案内機能において、交差点で進むべき方向を指示する制御が可能になります)

右左折禁止

右左折禁止(指定方向外通行禁止):交差点で、通行ができない方向をデータに入力

方面案内/レーン情報

方面案内/レーン情報:交差点への進入~流出の向きを持つデータ

ジオテクノロジーズでは、このようなデータの持たせ方を駆使することで、道路情報に見合った適切なデータを実現しています。より正確なルート検索・案内を可能にするためには、道路の形(点と線)だけでなく、様々なデータを整備することが大変重要なのです。

道路ネットワークに関連する規制情報データ

ジオテクノロジーズでは、信号、標識、案内看板といった一般的な道路情報はもちろん、特定の目的に合わせた様々な道路情報を日々取得し続けています。今回は、その一例を紹介します。

【車種別規制データ
車種別規制のデータでは、最大幅・高さ制限・重量制限・危険物積載車両通行禁止・大型自動車等通行禁止などのデータがあります。このデータの活用により、特定の車種、車格の車両が通行できないルートを回避したトラックルート検索が可能になります。

トラック対応カーナビ スグロジ 記事はこちら>

車種別規制

地図上に表示される車種別規制の標識(右)と標識の種類(左)

 

【安心安全データ
交通の安心安全のためにジオテクノロジーズでは、ゾーン30・冠水注意地点・最高速度・一時停止、といったデータも整備しています。

ゾーン30
ゾーン30とは、生活道路における歩行者等の安全な通行を確保することを目的として、区域(ゾーン)を定めて時速30キロの速度規制を実施するとともに、その他の安全対策を必要に応じて組み合わせ、ゾーン内における速度抑制や、ゾーン内を抜け道として通行する行為の抑制等を図る生活道路対策です。※「ゾーン30」の概要(警察庁交通局)より抜粋
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/seibi2/kisei/zone30/pdf/zone30.pdf

ジオテクノロジーズでは警察庁が公開しているゾーン30エリア情報を全て整備しています。

ゾーン30

ゾーン30:警察庁規制DBをもとにゾーン30を表示

冠水注意地点データ
豪雨が起きた際、浸水の影響で通れなくなってしまう道路があります。災害時に立ち往生してしまったらとても困りますよね。そんな時のためのデータが冠水注意地点です。このデータは気象情報と連携することで、豪雨エリア内のポイントで注意喚起やルート回避が可能となります。災害時に大変重宝するデータです。

冠水注意地点

冠水注意地点:豪雨を考慮した迂回誘導も可能

一時停止地点データ
ジオテクノロジーズでは、全国の走行調査で取得した現地の一時停止標識を画像認識によりデータ整備しています。地図上でのアイコン表記や、音声による注意喚起などにも活用されています。

群馬県_邑楽郡大泉町

群馬県_邑楽郡大泉町:一時停止地点が多い邑楽郡大泉町

最高速度データ
ジオテクノロジーズでは、各道路リンクに紐付く最高速度情報データを整備しています。走行時、速度超過したユーザへの注意喚起やカーナビゲーションのルート検索オプションで活用されています。

最高速度

最高速度:対応リンクID、最高速度コード(20km/h〜120km/h)を格納

また上記の他にも、警戒標識のうち「落石のおそれあり」「すべりやすい」標識のデータを整備しています。地図上でのアイコン表記により、ユーザへの注意喚起を可能とするデータとして活用されています。

 

【道路標高データ【キロポスト(距離標)データ】
その他にも道路標高やキロポストといったデータも整備しています。

道路標高データ
全国の細街路を含む道路リンク(線)各地点の標高を表現。

道路標高データ

道路標高:ノード・構成点・補足点に標高ポイント配置(左)。トンネルや橋などにも対応可能(右)

キロポストデータ
走行現地調査により取得した距離標ポイントデータ。

キロポスト

キロポスト:高速道路上のキロポスト表示を100m単位のデータとして格納

 

今回はジオテクノロジーズの道路ネットワークデータおよびその関連データについて特集しました。全国の道路を網羅した走行画像を整備した道路ネットワークデータが貴社のお役に立てるかもしれません。こんなものが確認できないか教えてほしいなどありましたらぜひ一度、お問い合わせください。

 

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「道路走行画像」とは?―全国全ての道路を記録したジオテクノロジーズの走行画像
「道路ネットワークデータ」とは?―ルート検索にかかせない道路ネットワークデータの今と未来。

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