公開日:2024.03.25 更新日:2026.01.13

動態管理導入のメリットは?全国の地図データや人流データを持つジオテクノロジーズが詳しく紹介します。

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動態管理システムの導入は、車両の運用や管理の精度を高める手段として、多くの業界で活用が進んでおり、すでに私たちの身近なサービスにも広く取り入れられています。
例えば、バスの現在位置をリアルタイムで確認できるアプリが挙げられます。バスが今どこを走っているのか、利用者が待っているバス停に何分後に到着するのかを把握することができます。
このような「今、車両がどこにいてどのように動いているのかを把握できる」仕組みを、動態管理といいます。動態管理は、GPSなどの位置情報技術と地図データを組み合わせることで、車両や人の現在位置を継続的に追跡・可視化することを可能にします。今回は全国の地図データや人流データを保有しているジオテクノロジーズが、動態管理の基本的な考え方やそのメリット、導入時に気を付けることなどについてご紹介していきます。
なお、ジオテクノロジーズの人流データの基礎知識は以下の資料にまとめております。詳しく知りたい方は本記事と併せて資料をご覧ください。

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動態管理導入のメリットは?全国の地図データや人流データを持つジオテクノロジーズが詳しく紹介します。

動態管理とは?

動態管理システムとは、トラック、社用車、バスなどの車両の状態をリアルタイムで追跡し、その情報を記録・管理するためのシステムを指します。このシステムは、GPSなどから取得したデータを使って、管理者がオフィスにいながらパソコンを通じて車両の位置や走行状況をリアルタイムで確認できる機能を備えています。この機能により、ドライバーに迅速に必要な指示を出したり、目的地到着時間を把握したりすることが可能になります。

動態管理システムの導入によって、トラックや社用車、バスなどの正確な現在位置の把握はもちろん、車両の適切な走行ルートの計画や走行距離の計測、ドライバーの勤務時間の把握といった管理業務を効率的に行うことができます。

このようにして得られる豊富なデータは、業務の効率化を図るだけでなく、労働環境の改善にも大きく寄与します。動態管理システムは、トラックや社用車、バスなどの運用管理だけでなく、企業全体の生産性向上に貢献する重要なツールです。
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動態管理システムの主要機能

動態管理システムには、さまざまな便利な機能が搭載されています。ここで一般的に備わっている主要機能を紹介します。

GPS機能:
車載器やスマートフォンなどの端末と連携し、GPSを利用して位置情報をリアルタイムで把握

車両管理機能:
登録された社用車の詳細情報を一覧で確認できる機能や、保険や車検情報の管理

走行ルート管理機能:
業務での走行データを集約、その走行データを基にした適切なルート作成や業務の効率化

運転日報自動作成機能:
ドライバーの走行ルートや位置情報など、自動記録された位置データを活用した正確な日報の自動作成。この日報自動作成によるドライバーの工数削減

運転情報分析機能:
運転中の速度やブレーキの使用状況など詳細な運転データの視覚化と、これら運転データを活用した安全運転の実施状況確認や指示されたルートを走行しているかの常時監視

これらの機能を持つ動態管理システムは企業のニーズに応じた多種多様なサービスが提供されています。しかし、各システムの機能の細部には差があるため、導入前に自社が抱える課題を明確にし、その課題を解決できる機能を保有しているシステムを選ぶことが重要です。

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「GPSの軌跡が道路からズレる…」位置情報の精度を解決する方法

動態管理システムの中核となるのが、GPSを使った位置情報の取得です。しかし、実運用の現場では

「車両の軌跡が道路からズレて表示される」
「ビル街で位置が飛ぶ、道路外を走っているように見える」

といった課題に直面するケースも少なくありません。

GPSは非常に便利な技術である一方、電波の反射や遮蔽の影響を受けやすく、高層ビルが多い都市部や高架道路周辺では誤差が生じやすいという特性があります。その結果、到着判定が正確に行えなかったり、実際とは異なる走行ルートとして記録されてしまったりすることがあります。こうしたズレは、走行分析や安全運転の評価、業務改善に活用する際のデータ品質に影響を及ぼします。

こうしたGPS特有の誤差を補正する手法として、地図データを利用する「マップマッチング」という技術があります。マップマッチングとは、取得した位置情報を地図データの1つ、道路ネットワークデータと照合し、実際に走行した可能性が高い道路上の位置へ補正する技術を指します。

マップマッチングを活用することで、単なる緯度・経度の点情報ではなく、GPSの誤差を補正した位置情報と道路ネットワークデータから

・どの道路を走行していたのか
・道路名称や制限速度

といった道路属性情報と紐づけた情報を取得することが可能になります。これにより、GPSから取得した「緯度・経度情報」だけでは把握が難しかった通行道路の特定や、制限速度と照らし合わせた速度超過などの危険運転の検知が可能となり、動態管理データの活用範囲が大きく広がります。

動態管理は「車両の位置が分かる」こと自体が目的ではありません。本来の目的は、そのデータを業務改善や安全対策、運行管理の高度化につなげることにあります。位置情報をGPSから取得する場合、GPSのデータは誤差が出ることを念頭に置いたシステム設計が大切です。

ジオテクノロジーズでは、クラウドサービスとして位置情報補正データを配信する仕組みつまりマップマッチングをAPI(MapFan APIの機能の1つとして)で提供しています。道路情報は毎月最新のものへ更新されておりMapFan APIを利用することで、既存システムはもちろん、新規に構築する動態管理システムにも比較的低コストで組み込むことが可能です
こうしたクラウド型のAPIを活用することで、開発や運用の負荷を抑えながら、動態管理の精度とデータ活用の価値を高めることができます。

参考記事:ジオテクノロジーズがGPS機器の位置情報を補正するクラウドサービスを提供開始

動態管理システム導入のメリットは?

位置情報の精度やデータの活用方法を意識した動態管理を行うことで、業務の質は大きく変わります。では、動態管理システムを導入すると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここからは、社用車における動態管理システム導入のメリットを、管理者とドライバー双方の視点から整理していきます。

社用車の管理担当者側の導入メリット

①管理者の業務効率化
動態管理システムを導入することで、管理者はオフィスから指定車両の現在地を即座に把握でき、特定地点周辺の車両をリアルタイムで特定することが可能になります。これにより、業務指示や連絡が迅速に行え、例えば急な荷主からの依頼にも素早く対応できるようになります。社用車の車両数が増加するほど、従来の人手による管理では対応が難しくなりますが、テクノロジーの導入によりこれらの課題を解決できます。

② コスト削減とドライバーの生産性向上
車両の運行ルートをリアルタイムで監視し、非効率な運行ルートを見直すことができます。これにより、無駄な運転時間や燃料費の削減が可能となり、結果としてドライバーは同じ時間でより多くの顧客を訪問するなど、生産性を高めることができます。

③社員・ドライバーの事故減少
走行データや運転傾向を分析し、安全運転を促すことで、事故リスクが低減されます。事故減少により、車両の修理費用や保険料の削減にもつながります。走行データの可視化はドライバーの意識改革にも役立ち、運行ルートの最適化を通じて、無理な運転を防ぎます。

④ 交通情報や天候状況に応じた配車調整
管理画面を通じて、渋滞情報や天候状況などのリアルタイム情報を考慮した配車指示が可能になります。リアルタイム情報を考慮することにより、ドライバーが直面している運行上の障害に迅速に対応し、効率的な運行計画を立てることができます。また、万が一、ドライバーと直接的連絡が取れない場合でも、車両の位置情報を通じて社用車の状況を把握し続けることができます。

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ドライバー側の導入メリット

①日報作成の自動化
動態管理システムの主な機能に日報を自動で作成してくれる機能があります。日報の作成は手間が掛かります。日報を自動化することでドライバーの工数削減につながり、他のやらなければならない業務に充てることが可能になります。いつ出勤してどのくらい運転したのか、どのくらい休憩を取っていつ退勤したのか、など細かい勤務状況も自動で把握でき、長時間労働の防止にもつながります。

②計画、勤怠管理をスマートフォンなどのデバイスで確認可能
ドライバーはその日の配送計画や勤怠管理を、スマートフォンなどのデバイスを通して確認することができるものもあります。急な集荷依頼があった場合にも運行管理者からリアルタイムで指示を受けることができ、電話連絡ができない状況でもアプリ上でメッセージを入れておくことが可能です。

③作業内容が自動で記録されることによる正しい評価の獲得
ドライバー自身が業務目的やスケジュールに沿った業務をしっかり行っている限り、それが自動ですべて計測・記録されるわけですから、自身でアピールせずとも結果としてしっかり可視化されます(不都合な行動も可視化されるという側面がありますが)。また、スピードの出し過ぎや急ブレーキ・急ハンドルなどの回数や強度なども確認することができるので、自分の安全運転リスクの把握やスキル向上のためにも役立ちます。

動態管理システム導入でメリットを受ける業界とは?

動態管理システムを取り入れることで、車両のリアルタイムな位置情報や配送状況を明確に把握できるようになります。こうした仕組みは、さまざまな業界において業務効率化やサービス品質向上といったメリットをもたらしています。ここでは、動態管理システムの導入によって効果を得やすい主な業界と、その具体的なメリットについて見ていきましょう。

【運送業界】

効率的な配送指示の実現
動態管理システムを活用することで、現在どの車両がどの場所を走行しているかを即時に知ることが可能となります。具体的なメリットは突発的な配送ニーズが生じた際に、最も近くにいる車両に迅速に集荷対応を依頼できるようになるということです。また、悪天候や交通混雑により迂回が必要な場合にも、即座にルート変更の指示を出すことができ、これが安全運転の確保や効率配送に寄与します。

荷物の問い合わせ対応の向上
ECサイトでの買い物などBtoCサービスにおいて商品の配送状況を消費者が確認できることは、受取タイミングの調整や安心感の提供に繋がります。BtoBビジネスにおいても同様で、動態管理システムにより配送車両の正確な位置情報を提供できるため、顧客からいつ頃到着しそうか、どのあたりを走っているのかなどの問い合わせに対して迅速に回答が可能になり安心して業務を発注いただけるようになります。

所要時間の正確な把握
GPSを利用した動態管理システムにより、車両の移動にかかる時間や、荷物の配送に費やした時間などをリアルタイムで正確に把握できます。このデータを基に、輸配送のスケジュール見直しや、安全運転の推進など、より効果的な物流運営が可能となります。
これらのメリットは、配送効率の適正化、顧客サービスの向上、運転の安全性向上に大きく寄与します。動態管理システムの導入は、物流・配送業界に業務効率の向上と高いサービス品質を実現します。

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【不動産・住宅・エネルギー業界】

インフラ関連業界、特に不動産、住宅、エネルギー分野では、多数の拠点を持っていて各拠点が所有する車を統括的に管理する必要があります。動態管理機能を追加し車両がどのルートを通ってどの拠点に停止したかといった運行情報を総合的に分析することで、営業活動や配送、メンテナンス活動の地域的な最適化を図ることが可能になります。これは、拠点間の協力を促進し、業務全体の効率化に寄与するだけでなく、働き方改革への貢献にもつながります。

【製薬業界】

製薬業界においては、営業担当者が1日に訪問する件数は約4~5件が一般的で、主に医療機関や調剤薬局、医薬品卸業などです。これらの訪問には、商品やサンプル、カタログの配布が含まれ、多くの場合、社用車などで移動します。直行直帰のスタイルも多いため、運転時間は短いものの、一日の総運行時間は長くなりがちです。特に運転経験の少ない新入社員が多い状況の場合には、動態管理機能による運転の可視化と指導を通じて、安全運転のスキルアップを図ることができます。これにより、経験を積みながら運転技術を向上させることが期待できます。

【タクシー・バス業界】

タクシーやバスといった公共交通・旅客輸送の分野でも、動態管理システムは大きな効果を発揮します。
利用者の目線では、「今どこを走っているのか」「あと何分で到着するのか」がリアルタイムで可視化されることで、待ち時間に対する不安やストレスが軽減されます。特にバス停での待機や、タクシー配車時の到着予測が明確になることで、顧客満足度の向上につながります。

一方、事業者側にとっても、配車業務の効率化という大きなメリットがあります。動態管理により各車両の現在位置を正確に把握できるため、最も近い位置を走行している車両を無駄なく配車することが可能になります。送迎アプリや配車アプリと連携した位置情報の可視化により、配車判断の属人化を防ぎ、待機時間や空走距離の削減にも寄与します。結果として、運行効率の向上とサービス品質の両立を実現できます。

動態管理システムをスムーズに導入するためには?

動態管理システムをスムーズに導入するためには、システムや機能面だけでなく、社内への伝え方や運用の考え方も重要なポイントになります。ここでは、導入時に意識しておきたい視点について整理していきます。

会社と社員双方のメリットを伝える

動態管理システム導入の際には、会社の利益だけではなく、社員にとっての利点も明確に伝えることが重要です。従業員自身が監視されることに対して抵抗を感じないように、「GPSによる管理」の導入目的とメリットを具体的に説明しましょう。例えば、「日報作成の効率化」「スマートフォンでの配送計画の確認や変更の容易さ」「最適なルートの提案」など、従業員に直接関連するメリットを伝えることで、導入への理解と協力を得やすくなります。

導入成果の共有

動態管理システムの導入によって得られた成果は、管理職だけでなく、ドライバーやオペレーターを含む関係者全員と共有してください。コスト削減、残業時間の減少、危険運転の削減など、具体的な成果を積極的に伝えることで、さらなる改善への意欲が高まります。導入効果を共有することは、組織全体で改善への取り組みを促すためにも重要です。

データの具体的な活用計画を立てる

取得したデータをただ蓄積するだけでは、動態管理システムの潜在的な価値を活かしきれません。位置情報や走行データの具体的な活用方法を事前に検討し、計画を立てましょう。例えば、「毎月の配送ルートの見直し」のように、改善点に対する具体的なアクションプランを定めることが大切です。データ活用の目的を明確にし、システム導入後も継続的に効果を最大化するための戦略を策定してください。

まとめ

動態管理システムを導入することで、これまで把握しづらかった車両の位置や走行状況を可視化できるようになります。リアルタイムで状況を確認できる点は、業務効率化やサービス品質向上において大きなメリットです。

一方で、システムを導入すること自体が目的になってしまうと、単に「データが見えるようになった」だけで終わってしまうケースも少なくありません。特に、取得したGPSデータをそのまま利用している場合、位置のズレや誤差によって、分析や判断に活かしにくいデータになってしまうことがあります。

そのため、動態管理システムの導入にあたっては、「何のために使うのか」という目的を明確にしたうえで、正確な位置情報が反映され、業務分析や改善に耐えうる仕組みを選ぶことが重要です。位置情報の精度やデータの扱いやすさまで含めて検討することが、導入効果を高めるポイントになります。

動態管理用の専用システムを自社で構築する場合、安価で導入しやすいスマートフォンによる位置情報取得と、GPSの他に加速度センサーなどを備えた精度の高い車載器による取得といった選択肢が考えられます。精度の高い車載器はコストが高いというデメリットもあります。逆にスマートフォンのGPSでの位置情報の取得は導入コストが低いものの位置情報の誤差という問題があります。しかし、ジオテクノロジーズが提供するマップマッチングAPIを活用すれば、スマートフォンを利用した場合でも、GPSの誤差を補正し、実際の走行道路に即した位置情報として利用することが可能です。

動態管理システムの開発やジオテクノロジーズのマップマッチングAPIに興味をお持ちの方は、ぜひお問い合わせください。

また、APIの仕組みや活用方法については「地図機能の開発を省力化!基本から理解する『地図API』ガイド」にまとめていますので、あわせてこちらからご確認ください。

その他動態管理システムに利用可能な地図データベースの詳細はこちらのサイトでご確認ください。

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