新型コロナウイルス(Covid-19)禍で見えたデータ活用の重要性。デジタル時代の哲学『シビックテック』とは?
新型コロナウイルスこと、Covid-19。先の見えない新型コロナウイルス禍で、各地方自治体のホームページを毎日のように閲覧した人も多いのではないでしょうか?
都道府県が毎日まとめた新型コロナウイルス(Covid-19)の新規感染者数や感染者の総数のデータは、この非常事態において有用なものでした。今回の件であらためて、地方自治体が持つデータの重要性が認識されました。
そんな中、株式会社ビジカ様では、各都道府県のデータを元に、新型コロナウイルス(Covid-19)の感染者をWeb上の地図でわかりやすくまとめたサービスを公開しました。
新型コロナウイルスこと、Covid-19。先の見えない新型コロナウイルス禍で、各地方自治体のホームページを毎日のように閲覧した人も多いのではないでしょうか?
都道府県が毎日まとめた新型コロナウイルス(Covid-19)の新規感染者数や感染者の総数のデータは、この非常事態において有用なものでした。今回の件であらためて、地方自治体が持つデータの重要性が認識されました。
そんな中、株式会社ビジカ様では、各都道府県のデータを元に、新型コロナウイルス(Covid-19)の感染者をWeb上の地図でわかりやすくまとめたサービスを公開しました。
- 1. オープンデータ × Map Generator。株式会社ビジカ様によるコロナ禍での2つの取り組み。
- 2. 誰でも簡単に地図を作成できる!Map Generator
- 3. ジオテクノロジーズの地図API(MapFan API)導入について
オープンデータ × Map Generator。株式会社ビジカ様によるコロナ禍での2つの取り組み。
オープンデータの活用第1弾:『新型コロナ感染者情報サイト』
『端末<デバイス>とWebシステムの融合領域』でシステムの企画・開発・販売等を行う株式会社ビジカ様では、自社製品である Map Generator を使用した『新型コロナ(Covid-19)感染者情報サイト』を公開されました。
各自治体の発表する新型コロナウイルス(Covid-19)に関するオープンデータをもとに地図を作成したということですが、今回の企画にはどういった背景があったのでしょうか?
―今年の3月ごろから新型コロナウイルス(Covid-19)の感染が拡大して、私たちもテレワークに移行することになりました。その際に、新型コロナウイルス(Covid-19)の感染者の情報がオープンデータで公開されるということを知り、それを地図上にレイヤーで表示して「見える化」することによって、オープンデータの存在や使い方を世間に周知できると考え、今回の企画に至りました。
株式会社ビジカ様 新型コロナ感染者情報サイト >
5月25日にサイトをオープンし、以来更新を続けています。ただ結果としては、この地図は実用的なものにはなりませんでした。すべての都道府県が新型コロナウイルス(Covid-19)に関するオープンデータを公開しているわけではないこと、加えて公開される場合でも各都道府県によってデータのフォーマットが異なったため、地図に表示できる数が少なかったためです。
当初、東京都が公開したオープンデータフォーマットに合わせて地図を作成したのですが、同じフォーマットのオープンデータが限られるため、東京・福井・福岡のみの地図しか作成出来なかったのです。
各地方公共団体から公開されたデータであってもフォーマットが統一されていないとうまく運用できないという、良い経験になりました。
オープンデータの活用第2弾:『医療提供体制の状況(オープンデータ活用)』
そこで次に考えられたのが、第2弾の『医療提供体制の状況(オープンデータ活用)』ですね。
―『新型コロナ(Covid-19)感染者情報サイト』での経験を踏まえて、第2弾は全国の病院の受け入れ状態を示した地図を作成致しました。新型コロナウイルス(Covid-19)対応に追われる状況の医療機関ですが、通常の患者受け入れをしているのかどうか、という点を地図上にまとめました。
ー元になっているオープンデータは、厚生労働省が公開しているオープンデータです。
もともとは政府が都道府県に情報を流すために作成されたデータですが、それが5月中旬になってオープンデータとして公開されるようになりました。各病院の前日の回答をもとに、午前1時にデータが上書きされるWebAPIを政府が公開しており、そのオープンデータをMap Generatorに取り込んでいます。
第1弾の『新型コロナ(Covid-19)感染者情報サイト』は手動での更新でしたが、今回はWebAPIを使用しているために自動更新も実現できました。
『オープンデータ×Map Generator』の試みは当初から考えていたテーマでしたが、世に出ているデータを「地図」の形で可視化し活用する例として、今回形にすることができました。
Map Generatorは住所などの情報が入ったCSVを流し込むだけで、独自のデジタルマップを作成することができます。世の中には多くのオープンデータがありますが、それらは活用しきれているとは言えません。こうしたデータを「見える化」することで、データの活用方法が見出せるのではないでしょうか。
ビジカ様のホームページにもあった、「シビックテック」という思想ですね。
―シビックテックはCivic(市民)とTech(技術)を合わせた言葉ですが、テクノロジーを活用して市民が行政サービスの改善を図るという言葉です。その前提になるのがオープンデータであり、それらを活用しやすく整備していく必要があると思います。
最近ではデジタル庁などの話もありました。今後、政府によって、データのデジタル化やオープンデータ化が進んでいくのでしょうか?
―現在はオープンデータになっていない情報でも、有用なデータはたくさんあります。例えば浸水予測地域のデータなど、地方自治体はかなり精密なデータを保持しています。
様々な場面においてデジタルデータの活用が求められていますが、日本ではいまだに紙ベースでの管理や、一般的でないフォーマットでのデータ運用が残っています。多くの人が有用なデータにアクセスして活用できるように。これからの社会の課題ですね。
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