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2023.03.10

なぜデジタル地図は便利なのか!? 日本中を広域地図から詳細地図まで表示させるための地図のデータ管理。 見た目では判らない、莫大な情報を折り重ねる技術とは? ~MapFanの地図データレイヤー(階層)構造の秘密

デジタル地図とは、スマホやパソコンなどのデバイス上で表示される地図のことです。衛星画像、航空写真、道路走行画像等のデータを基に整備され、紙の地図とは異なりユーザーは見たい場所の地図や目的地までのルートなどを検索し必要な情報をすばやく見つけることができます。
このデジタル地図は、人々が旅行や移動する際に役立つだけでなく、防災・災害対策や都市計画、物流の配車計画・動態管理、店舗案内、商圏分析など、多くの分野で活用されています。

私たちは普段、何気なくスマホやパソコンのデジタル地図で場所やルートを検索し、便利に使っていますが、デジタル地図には様々なテクノロジーや工夫があります。今回は、デジタル地図の構造や紙の地図と同じ機能を持つ表示地図データ(人の目に見えるデータ)について詳しく紹介します。

なぜデジタル地図は便利なのか!? 日本中を広域地図から詳細地図まで表示させるための地図のデータ管理。 見た目では判らない、莫大な情報を折り重ねる技術とは? ~MapFanの地図データレイヤー(階層)構造の秘密

デジタル地図を構成するレイヤー(階層)構造

デジタル地図は紙の地図とは異なり、下の図のようにデータの種類ごとに分けられたレイヤー構造で構成されています。
デジタル地図は多種多様なレイヤーで構成されています。その多種多様なレイヤーがある中でデジタル地図の主な機能を実現するレイヤーは、①ルート検索を実現するための道路ネットワークデータ、②場所を検索するために必要な検索データ、③検索した場所の地図を表示する表示地図データ、の3つのレイヤーで構成されています。

※デジタル地図のレイヤーの一部 

①道路ネットワークデータとは?
道路ネットワークデータレイヤーは、ルート検索を行うために必要なレイヤーです。カーナビや物流などの分野で広く活用されています。道路や交差点などの情報に加え、道路に関連する属性情報(高速道路や国道・県道などの道路の格や、一方通行・通行禁止などの規制情報など)を多数もっており、ルート検索には不可欠なレイヤーです。地図に表示されている絵としての道路(表示地図データ)とは異なり、ラインで構成されています。

②検索データとは?
検索データは、住所や施設などを検索するためのデータです。検索データは、住所や施設名などに対して経度・緯度の情報を持たせたデータです。この検索データのおかげで紙の地図ではできない住所や施設名で検索した際に、地図上のピンポイントの場所を表示させることができます。デジタル地図の基本機能を実現するために非常に重要なデータです。

③表示地図データとは?
表示地図データは、紙の地図と同じように人の目で地図を認識できるようにするデータです。つまり、スマホやパソコンの地図サービスの中で地図として目に見えている絵の部分であり、家形や道路の形状、街区や河川などを、わかりやすく表現したものです。交差点名称やランドマークの名称などを注記として、表示することも可能です。

MapFan(マップファン)の表示地図データの特徴

ジオテクノロジーズのMapFan DB(マップファンデータベース)は日本全国を全表示する広域地図から詳細に建物を表示する詳細地図まで全ての表示地図データを保有しています。
またMapFan(マップファン)では各縮尺で見やすいように、全国を一画面で表示できる「トップ」、主要道路や市区町村名などを表示する「ミドル」、学校・コンビニ・駅などのランドマークを表示する「ベース(中縮尺)」、建造物、地形、歩道などの詳細な形状を表示する「詳細地図」の4種類の表示地図データを用意しています。

何層にもレイヤー化されているMapFan(マップファン)の表示地図データ

デジタル地図がレイヤー化されていることを説明しましたが、表示地図データも何層にもレイヤー化されています。地図上に表示される情報を異なるレイヤーに分けて管理することで、デジタル地図をより柔軟で使いやすくするためです。道路、鉄道、建物の形状、注記(文字情報)、土地など同じ種類のデータ毎にレイヤー分けし、管理しています。

※都市地図のレイヤーの一部

レイヤー化することで、デジタル地図の利用用途によって地図上(土地レイヤーの上に)に道路、鉄道、建物などの種類ごとに表示させる、表示させないなどの機能を実現できます。

※都市地図の各レイヤーの上から見た例

MapFan(マップファン)では保有している各レイヤーの中でもデータの種類に合わせて属性を持たせています。例えば、建物レイヤーでは建物属性を持ち、駅・官公庁・学校病院・工場・ホテルなど28種類のタイプに分かれます。土地レイヤーでは土地属性を持ち、街区・道路・河川・ダム・砂地・工場・学校 など37種類のタイプに分かれます。各レイヤーの中でも属性を持たせることによって、柔軟な地図サービスの開発を可能にした上で、地図メンテナンス性の向上も図っています。

レイヤー構造にすることによって、地図をより分かりやすく表現できるというメリットもあります。
例えば、地図、森林、国立国定公園のレイヤーを合わせて表示することによって、国立国定公園がどこで、住宅地ではなく森林に囲まれている場所にあるということを表現できます。

全国網羅しているMapFan(マップファン)の広域地図、等高線データ

MapFan DB(マップファンデータベース)の表示地図データの広域地図の特徴をご紹介します。
広域地図は、河川、森林、国立公園、道路などが表現され、自然がはっきり分かるようになっているのが特徴の一つです。

また、MapFanでは全国の等高線データも保有しており等高線を地図に重ねて表示することも可能です特に広域地図と組み合わせて利用することで、山が急勾配なのか、なだらかなのか客観的に把握することができます。

また、道路や建物などは常に変化していますので、地図は鮮度が重要です。特に日々スマホやパソコンで利用されるデジタル地図の場合は紙の地図以上に鮮度を求められます。

MapFan(マップファン)では、様々な情報元から情報を集め3年先までの未来情報を保有しています。その未来情報を活用し、毎月地図更新を行い鮮度の高い地図を提供しています。

今回は主にデジタル地図の構造や表示地図データ 広域地図について紹介しました。
次回は表示地図データの要、詳細地図について紹介します。

MapFan(マップファン)、は表示地図データをはじめとする全国を網羅した鮮度の高い各種地図データを整備・保有しています。MapFan(マップファン)の地図データについてより詳しい情報をお知りになりたい方は下記よりお問い合わせください。

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