【わかりやすい】デジタル地図とは?紙地図との違いや意外な短所もご紹介
地図といえばスマホやカーナビで見るデジタル地図を思い浮かべる人が多いことでしょう。紙の地図を持ち歩くことは少なくなり、いつでも最新の情報が得られるデジタル地図は私たちの生活に欠かせない存在となっています。
デジタル地図は、地理情報をデジタルデータとして構築し、GPSやインターネットと連携することで、リアルタイムの位置情報やルート案内などを提供するものです。ナビアプリや配車サービス、物流管理、災害時の避難経路の確認など、多くの分野で活用され、日常生活やビジネスの効率化に貢献しています。
本記事では、MapFanを使ってデジタル地図の基本的な仕組み、紙地図との違い、さらには意外な短所について詳しく解説していきます。デジタル地図のメリットを最大限に活用し、適切に使いこなすためのポイントを理解しましょう。
なお、ジオテクノロジーズは自社で整備しているデジタル地図「MapFan」を法人や個人の方向けに様々な形で提供しています。
お使いのWebサイトやサービスに利用可能な「MapFan API」
スタンドアロン、組み込み等幅広く利用可能な「MapFan DB」
MapFanデジタル地図にご興味のある方はお気軽にこちらのフォームからお問い合わせください。
地図といえばスマホやカーナビで見るデジタル地図を思い浮かべる人が多いことでしょう。紙の地図を持ち歩くことは少なくなり、いつでも最新の情報が得られるデジタル地図は私たちの生活に欠かせない存在となっています。
デジタル地図は、地理情報をデジタルデータとして構築し、GPSやインターネットと連携することで、リアルタイムの位置情報やルート案内などを提供するものです。ナビアプリや配車サービス、物流管理、災害時の避難経路の確認など、多くの分野で活用され、日常生活やビジネスの効率化に貢献しています。
本記事では、MapFanを使ってデジタル地図の基本的な仕組み、紙地図との違い、さらには意外な短所について詳しく解説していきます。デジタル地図のメリットを最大限に活用し、適切に使いこなすためのポイントを理解しましょう。
なお、ジオテクノロジーズは自社で整備しているデジタル地図「MapFan」を法人や個人の方向けに様々な形で提供しています。
お使いのWebサイトやサービスに利用可能な「MapFan API」
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デジタル地図とは
デジタル地図とは、パソコンやタブレット、スマホなどのデジタルデバイス上で利用できるように作成された地理情報のデータセットです。航空写真や衛星画像、道路情報などの膨大なデータを基に作成され、GPS情報などと組み合わせてリアルタイム位置情報やルート検索など、多彩な用途に使われています。
デジタル地図は数値化された地図データとして扱われ、表現方法によって大きく2種類に分類されます。その2種類について説明します。
ラスターデータ
画像形式で地図を表現する「ラスターデータ」。この方式では、地図の背景画像として使われることが多く、そこに道路や建物の家形、文字情報(注記)などを重ねて使われます。
ベクターデータ(ベクトルデータ)
点・線・面の要素で構成されるベクターデータ、ベクトルデータともいわれます。この方式は、GIS(地理情報システム)が必要で、道路の幅や管理区分などの細かな情報を持たせることが可能です。
デジタル地図と紙地図との違い
デジタル地図と紙地図は、その利便性や機能面で大きな違いがあります。デジタル地図はスマホやカーナビ、パソコンなどのデジタルデバイスで利用することができ、GPSと連携することでリアルタイム位置情報やルート案内などが可能です。一方、紙地図は電源不要でどこでも使用できるものの、情報の鮮度やカスタマイズ性においてデジタル地図に大きく劣ります。
デバイスで利用するデジタル地図
紙の地図は物理的な「物」であり、インターネットや電源がなくても利用できるため、緊急時には役立ちます。一方、デジタル地図はスマホやタブレットなどがあればどこへでも持ち歩くことができ、ナビゲーション機能も活用できるため、都市部での利用は圧倒的に便利です。さらに、地図上の特定の施設や目的地を瞬時に検索できる機能も、紙の地図では実現できません。
情報の更新性と正確性の違い
紙地図は一度印刷されると情報が固定されるため、新しい道路や施設が追加された場合、新しい地図を購入しなければなりません。これに対し、デジタル地図はサーバ側で定期的に更新され、インターネット経由で最新の情報を取得できるため、最新の道路や施設情報を簡単に確認できます。特にナビゲーションアプリでは、インターネット経由で交通渋滞や工事情報をリアルタイムで取得できるため、目的地への最適なルートを見つけやすいというメリットもあります。
表示情報のカスタマイズ性
紙地図では、印刷時に表示される情報が決まっているため、ユーザーが情報を自由にカスタマイズすることはできません。しかし、デジタル地図では、それぞれのユーザーニーズに合った情報の取得、表示・非表示の切り替えなどが可能です。これにより、各ユーザーに必要な情報を必要なだけ表示できるため、より効率的にそして便利に活用することができます。
直感的な操作性
紙地図は全体像を俯瞰して確認できるメリットがありますが、細かい情報を得るには限界があります。一方、デジタル地図は拡大・縮小機能があり、必要な情報をピンポイントで確認できるほか、検索機能を活用することで住所や施設、目的地までのルートなどを瞬時に調べることが可能です。さらに、デジタル地図サービスには音声ナビ機能が備わったものもあり、目的地までの移動をよりスムーズにしてくれます。
このように、デジタル地図は情報の鮮度や利便性、カスタマイズ性の面で圧倒的に優れており、日常生活やビジネス、観光などのあらゆるシーンで活用されています。デジタル地図と紙地図は、それぞれ異なる特徴を持っています。デジタル地図はスマホやカーナビ、パソコンなどの電子デバイスで利用でき、GPSと連携することでリアルタイムの位置情報やルート案内が可能です。一方、紙地図は電源不要でどこでも使用できるという利点があります。
デジタル地図と紙地図の利点を理解し、用途に応じて使い分けることで、より快適でスムーズな移動や計画が実現できます。
デジタル地図のデメリット(短所)
デジタル地図は便利なツールですが、意外な落とし穴もあります。利便性が高いからこそ、過信すると思わぬトラブルに巻き込まれることもあります。ここでは、デジタル地図のデメリットについて見ていきたいと思います。
通信環境やデバイスがないと利用できない
デジタル地図は、スマホやカーナビ、タブレットなどのデバイスを通じて使用するため、電源が必須でインターネット接続ができないと利用できないものもあります。都市部では問題なく利用できても、山間部や地下、電波の届かない場所では地図を閲覧できなくなる可能性があります。海外旅行や登山など、通信環境が限られる場面では、紙地図のほうが安心できる場合もあります。
また、デジタル地図の利便性に頼りすぎると、紙地図を読む力が衰えるという懸念もあります。道に迷いデバイスのバッテリーが切れたときに、紙地図で現在地や目的地を把握できなくなるリスクも考慮すべきでしょう。
情報量が多すぎて、かえってわかりにくくなることも・・
デジタル地図は様々な情報の表示が可能ですが、情報量が多すぎると逆に見づらくなることもあります。特に、地図上の文字情報(注記)、道路情報、店舗情報、交通情報など情報量が多くなりすぎると、必要な情報を見つけるのが困難になる場合があります。
デジタル地図の案内機能を鵜呑みにして困ることも
カーナビやスマホのナビゲーション機能は非常に便利ですが、その案内をそのまま信じると思わぬトラブルにつながることもあります。デジタル地図サービスは提供元によって仕様が異なり各サービスごとに特徴を持っています。例えばリアルタイム交通情報の配信がないサービスの場合は、工事中の道路や一時的な交通規制で進入を禁止されている道路に案内され遠回りを余儀なくされてしまうこともあります。ナビに頼りすぎず、周囲の状況を確認しながら活用することが大切です。
また、最短ルートを示してくれる一方で、デジタル地図サービスよっては軽自動車しか通れないような狭い道やコンビニの駐車場を横切るルートなどに誘導され、運転していて冷や汗をかくこともあります。ナビの指示を鵜呑みに信じるのではなく、状況に応じて自身で判断することが重要です。
このように、デジタル地図は多くの利便性を提供する一方で、使い方次第ではデメリットもあります。特に、通信環境やデバイスへの依存、情報過多、案内機能の誤認といった点に加え、提供元による仕様や情報の違いにも注意が必要です。デジタル地図を上手に活用するためには、紙地図と併用する、事前にルートを確認しておくなど、補助的な工夫を取り入れ、信頼できる地図サービスを選ぶことも大切です。
MapFanを事例にしたデジタル地図の仕組み紹介
デジタル地図の正確性や利便性を支えているのは、その高度なデータ構造です。特に、「レイヤー構造」と呼ばれる技術は、異なる情報を整理し、ユーザーが必要なデータを効率的に取得できるようにするために欠かせません。
デジタル地図の仕組みをより深く理解するために、業界でも高精度な地図データを提供しているMapFanを事例として取り上げ、その構成要素や特徴を解説します。
デジタル地図を構成するレイヤー(階層)構造
デジタル地図は紙の地図とは異なり、下の図のようにデータの種類ごとに分けられたレイヤー構造で構成されています。
デジタル地図は多種多様なレイヤーで構成されています。その多種多様なレイヤーがある中でデジタル地図の主な機能を実現するレイヤーは、
①ルート検索を実現するための道路ネットワークデータ
②場所を検索するために必要な検索データ
③検索した場所の地図を表示する表示地図データ
の3つのレイヤーで構成されています。
※デジタル地図のレイヤーの一部
①道路ネットワークデータとは?
道路ネットワークデータレイヤーは、ルート検索を行うために必要なレイヤーです。カーナビや物流などの分野で広く活用されています。道路や交差点などの情報に加え、道路に関連する属性情報(高速道路や国道・県道などの道路の格や、一方通行・通行禁止などの規制情報など)を多数もっており、ルート検索には不可欠なレイヤーです。地図に表示されている絵としての道路(表示地図データ)とは異なり、ラインで構成されています。
②検索データとは?
検索データは、住所や施設などを検索するためのデータです。検索データは、住所や施設名などに対して経度・緯度の情報を持たせたデータです。この検索データのおかげで紙の地図ではできない住所や施設名で検索した際に、地図上のピンポイントの場所を表示させることができます。デジタル地図の基本機能を実現するために非常に重要なデータです。
③表示地図データとは?
表示地図データは、紙の地図と同じように人の目で地図を認識できるようにするデータです。つまり、スマホやパソコンの地図サービスの中で地図として目に見えている絵の部分であり、家形や道路の形状、街区や河川などを、わかりやすく表現したものです。交差点名称やランドマークの名称などを注記として、表示することも可能です。
MapFan(マップファン)の表示地図データの特徴
ジオテクノロジーズのMapFan DB(マップファンデータベース)は日本全国を全表示する広域地図から詳細に建物を表示する詳細地図まで全ての表示地図データを保有しています。
またMapFan(マップファン)では各縮尺で見やすいように、全国を一画面で表示できる「トップ」、主要道路や市区町村名などを表示する「ミドル」、学校・コンビニ・駅などのランドマークを表示する「ベース(中縮尺)」、建造物、地形、歩道などの詳細な形状を表示する「詳細地図」の4種類の表示地図データを用意しています。
何層にもレイヤー化されているMapFan(マップファン)の表示地図データ
デジタル地図がレイヤー化されていることを説明しましたが、表示地図データも何層にもレイヤー化されています。地図上に表示される情報を異なるレイヤーに分けて管理することで、デジタル地図をより柔軟で使いやすくするためです。道路、鉄道、建物の形状、注記(文字情報)、土地など同じ種類のデータ毎にレイヤー分けし、管理しています。
※都市地図のレイヤーの一部
レイヤー化することで、デジタル地図の利用用途によって地図上(土地レイヤーの上に)に道路、鉄道、建物などの種類ごとに表示させる、表示させないなどの機能を実現できます。
※都市地図の各レイヤーの上から見た例
MapFan(マップファン)では保有している各レイヤーの中でもデータの種類に合わせて属性を持たせています。例えば、建物レイヤーでは建物属性を持ち、駅・官公庁・学校病院・工場・ホテルなど28種類のタイプに分かれます。土地レイヤーでは土地属性を持ち、街区・道路・河川・ダム・砂地・工場・学校 など37種類のタイプに分かれます。各レイヤーの中でも属性を持たせることによって、柔軟な地図サービスの開発を可能にした上で、地図メンテナンス性の向上も図っています。
レイヤー構造にすることによって、地図をより分かりやすく表現できるというメリットもあります。
例えば、地図、森林、国立国定公園のレイヤーを合わせて表示することによって、国立国定公園がどこで、住宅地ではなく森林に囲まれている場所にあるということを表現できます。
全国網羅しているMapFan(マップファン)の広域地図、等高線データ
MapFan DB(マップファンデータベース)の表示地図データの広域地図の特徴をご紹介します。
広域地図は、河川、森林、国立公園、道路などが表現され、自然がはっきり分かるようになっているのが特徴の一つです。
また、MapFanでは全国の等高線データも保有しており、等高線を地図に重ねて表示することも可能です。特に広域地図と組み合わせて利用することで、山が急勾配なのか、なだらかなのか客観的に把握することができます。
また、道路や建物などは常に変化していますので、地図は鮮度が重要です。特に日々スマホやパソコンで利用されるデジタル地図の場合は紙の地図以上に鮮度を求められます。
デジタル地図を活用しているサービス
デジタル地図は、現代の社会において欠かせないツールとなっており、日常生活やビジネスのさまざまな分野で活用されています。位置情報を活かした利便性の高いサービスが増え、ナビゲーションから災害対策まで幅広い用途で利用されています。ここでは、デジタル地図がどのようなサービスに活用されているのか、代表的なものをご紹介します。
地図サイト(Googleマップ、MapFanなど)
デジタル地図を最も身近に活用できるのがGoogleマップなどのインターネット地図サイトです。スマホやタブレット、パソコンなどでインターネットを通じて、目的地の検索、ルート検索、現在地の把握などが可能です。GoogleマップやMapFanなどリアルタイムの交通情報を提供している地図サービスもあり、効率的な移動をサポートしてくれます。
カーナビ(自動車のナビゲーションシステム)
カーナビは、ドライバーがスムーズに目的地へ到達するために欠かせないツールです。デジタル地図を活用し、目的地検索やルートが可能です。VICSなどから渋滞情報をリアルタイムで取得し、快適なドライブをサポートしてくれます。また、カーナビは音声によるルート案内機能があるため、運転中カーナビの画面を見なくても音声案内に従って運転すれば目的地にたどり着けます。Googleマップにはない機能です。
配車サービス(Uber、S.Rideなど)
UberやS.Ride(エスライド)などのタクシー配車サービスは、デジタル地図を活用してユーザーとドライバーを最適にマッチングしてくれます。アプリを開けば、現在地周辺の利用可能な車両を瞬時に検索でき、目的地までの料金を確認できるものもあります。
物件検索サイト(SUUMO、HOME’Sなど)
不動産業界でもデジタル地図は活用されています。SUUMOやHOME’Sなどの物件検索サイトでは、地図を利用して希望エリアの物件情報を視覚的に確認できるため、直感的な物件探しが可能です。近隣施設や交通アクセスなどの情報も地図上で確認でき、希望にあった物件選びを実現してくれます。
ハザードマップ(災害対策用の地図)
デジタル地図は災害対策にも役立ちます。ハザードマップを活用することで、地震や洪水、津波などのリスクがあるエリアを事前に把握し、安全な避難経路を確認できます。自治体や政府機関が提供するハザードマップを利用することで、災害時の備えを強化することが可能です。
まとめ
デジタル地図は、私たちの生活やビジネスに欠かせない存在となり、移動や情報収集の効率を飛躍的に向上させています。スマホやカーナビ、配車アプリ、不動産検索、さらには物流や防災計画など、多彩なシーンで活用され、その利便性は日々進化しています。
特に、デジタル地図はインターネット経由で地図更新が可能なため、最新の情報をすぐに反映できます。更新された新しい地図データを使うことでより正確なナビゲーションや的確なエリア分析が可能になり、スムーズな移動やビジネスの効率化、精度の高い意思決定にも貢献してくれます。
ジオテクノロジーズが提供する法人向けデジタル地図MapFanは、業界最高水準の年間12回の更新を実施し、常に最新の地図情報をデータベースやAPIで提供。変化の激しい都市やビジネス環境に対応し、法人利用でも強みを発揮します。乗用車やトラックなど車両にあわせた適切なルート検索、エリアマーケティング、タクシーの配車システム、物流動態管理など、幅広い用途で活用できるMapFanで、デジタル地図を利用したより精度の高いシステム構築を実現しませんか?
ジオテクノロジーズでは表示地図データをはじめとする全国を網羅した鮮度の高い各種地図データを自社で整備・保有し、自社でデジタル地図の著作権を持っていますので、ジオテクノロジーズと契約をすれば地図を印刷し紙地図としても利用することが可能です。MapFanの地図データについてより詳しい情報をお知りになりたい方は下記よりお問い合わせください。