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公開日:2025.04.02 更新日:2025.04.07

ジオターゲティング広告(位置情報広告)とは?メリットや事例を紹介

位置情報を活用した広告配信には、さまざまなタイプがあります。そのひとつである「ジオターゲティング広告(位置情報広告)」は、従来の位置情報を活用した広告と比べて、より細かいエリア設定ができるタイプの広告です。また、「今そこにいる人」だけでなく、「過去にそこにいた人」をターゲットにすることもできます。

本記事では、ジオターゲティング広告の概要や向いているビジネスのほか、メリットについて解説します。ジオターゲティング広告の具体的な活用事例も併せてご紹介しますので、参考にしてください。

また、位置情報を活用したマーケティングに関心のある方は、お気軽に以下のリンクからご相談ください。実現したいことや課題に応じてジオテクノロジーズがご支援いたします。

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特定のエリアにいる人・いた人をターゲティングするジオターゲティング広告

ジオターゲティング広告とは、GPSやWi-Fi、携帯電話基地局などから取得したユーザーの位置情報を活用して、広告配信を行うマーケティング手法のことです。

ジオターゲティング広告では、特定の場所に現在いる人を広告のターゲットにできるほか、過去に特定の場所にいた人もターゲットにできます。
例えば、サッカースタジアムの観客のスマートフォンに、スタジアム付近の居酒屋のクーポンを配信したり、昨年来場した観客に今年の開催日時の情報を届けたりすることも可能です。

エリア内にいる人のスマートフォンに近隣店舗の広告を配信

なお、ジオターゲティング広告を活用するには、ユーザーの位置情報を取得する必要があります。ユーザーの位置情報を得る際は、利用目的の告知をした上で、ユーザーの同意を得なくてはなりません。
また、取得した位置情報を利用する際も、個人を特定できない形で行うことが重要です。

なお、弊社ジオテクノロジーズは、ユーザーの許諾を得た位置情報と紐づいた、600万サンプル規模のアンケートデータ「大規模調査データベース」を保有しています。このデータを活用することで、ジオターゲティング広告の配信精度をより高めることが可能です。

ジオターゲティング広告の配信精度を高め、費用対効果を最大化させたい方は、「大規模調査データベース」のページも併せてご覧ください。

大規模調査データベースの詳細はこちら

ジオターゲティング広告が向いているビジネス

ジオターゲティング広告が向いているのは、実店舗や施設があるBtoCビジネスです。

こうしたビジネスでは、ユーザーに来店してもらうことが重要ですが、店から遠く離れた場所に住んでいるユーザーに広告を配信しても、来店につなげるのは困難です。また、一般的な検索連動広告やテレビなどのマス広告では、ピンポイントで地域を指定することはできません。

しかし、広告を届けるユーザーをエリアで絞れるジオターゲティング広告であれば、効果的に集客できます。

例えば、美容院が認知拡大と集客を図る場合、店舗の最寄り駅の近隣に住む女性をターゲットにしたジオターゲティング広告を配信すれば、高い効果を見込めるでしょう。

ジオターゲティング広告が向いていないビジネス

ジオターゲティング広告は、実店舗や施設を持たないビジネスやBtoBビジネスにはあまり向いていません。こうしたビジネスの場合、ターゲットユーザーはエリアが限定されていないことが多く、広告を出す場合も、エリアで限定しないほうが効果的だからです。

ただし、こうしたビジネスでも、特定のエリアのユーザーに訴求したいという目的がある場合には、ジオターゲティング広告が効果を発揮します。ジオターゲティング広告が向いているかどうかは、ビジネスの目的や市場の状況などを踏まえて検討することが大切です。

もしジオターゲティング広告の向き不向きの判断にお困りでしたら、お気軽にジオテクノロジーズへご相談ください

ジオターゲティング広告とGoogle 広告・Yahoo!広告などとの違い

Google 広告やYahoo!広告のほか、X(旧Twitter)やInstagramを活用したSNS広告は、配信するエリアの指定ができます。その意味では、ジオターゲティング広告に近いものといえるでしょう。

しかし、Google 広告・Yahoo!広告などでは、設定できるエリアが半径1km以上であるのに対し、ジオターゲティング広告では半径数メートル~数十メートルと細かく設定可能です。

また、「◯◯ジムを過去1ヵ月間で3回以上利用したユーザー」といった形で、店舗・施設の利用頻度などを細かく設定できることも、ジオターゲティング広告の特徴です。

条件を詳細に指定した上で広告を配信できるため、個々のユーザーや見込み客の状況に合わせた訴求をすることができます。

ジオテクノロジーズでは実店舗への来店を計測できる広告配信・運用ソリューション「GPAds」を提供しています。「来店計測を行い広告施策を最適化させたい」とお考えの方は、ぜひ以下のページをご覧ください。

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ジオターゲティング広告に利用する位置情報の取得方法

続いては、ジオターゲティング広告に利用する位置情報の取得方法について解説します。ジオターゲティング広告の理解を深めるための参考にしてください。

GPS

GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)とは、地球上の現在位置を測定するシステムのことで、スマートフォンやカーナビといったデバイスに搭載されています。

GPSの特徴は、全国どこでも、リアルタイムかつ高精度の位置情報を取得できること。一方で、地下や屋内といったGPSを受信しづらい場所では、測定の精度が低下するといった点がデメリットです。

位置情報の取得方法はGPS以外にも複数ありますが、取得できる情報量と精度のバランスが優れていることから、GPSが一般的に広く利用されています。現在は、スマートフォンが普及していることもあり、観光客の動向調査などの施策に広く活用されています。

Wi-Fi

Wi-Fi(Wireless Fidelity)とは、デバイスとインターネット回線をつなぐ近距離の無線通信技術のことです。Wi-Fiを利用すると、さまざまな場所に設置されたWi-Fiルーターを通じて、近くにあるデバイスの位置情報や行動履歴などを取得できます。

ただし、位置情報を取得できるエリアはWi-Fiの電波が届く範囲に限られるため、商業施設内の回遊分析など、エリアを限定した位置情報の活用に適しています。

ビーコン

ビーコンとは、小型の無線発信機のことです。Bluetoothを活用して近距離にあるデバイスと通信し、位置情報も取得できます。

位置を正確に把握できる一方で、Bluetoothの信号が届かない範囲の位置情報は取得できません。Wi-Fiと同様、店舗や施設などの屋内環境で位置情報を活用したい場合に適した手法です。

携帯電話基地局

携帯電話基地局は、携帯電話と電波のやりとりをし、交信を行う基地局を指します。携帯電話が通信をする際、デバイスからシグナル情報を受信し、これにより位置情報を取得できます。

広範囲にわたり多人数のデータを収集できる点が携帯電話基地局のメリットですが、GPSなどに比べて精度が低いのがデメリットです。災害時には、被災者数の把握といった目的でも利用されています。

IPアドレス

IPアドレスとは、パソコンやスマートフォンがインターネットに接続する際、そのデバイスに割り当てられる識別番号のことです。IPアドレスを通じて取得した位置情報は、市区町村レベルで把握できます。

GPSやWi-Fiほどの精度はありませんが、広域のユーザーをターゲットにしたマーケティングに利用可能です。

ジオターゲティング広告のメリット

ジオターゲティング広告を活用することには、複数のメリットがあります。主なメリットは下記のとおりです。

効率的な広告配信ができる

ジオターゲティング広告を活用すると、効率的な広告配信ができます。特定の場所にいるターゲットユーザーにアプローチすることにより、新聞の折り込みチラシやポスティングよりも高い広告効果を期待できるでしょう。

例えば、ジオテクノロジーズのポイ活アプリ「トリマ」を通じて配信できる「トリマ広告ダイレクト」では、500m四方の粒度で配信対象を設定できます。これにより、「お店の周囲2km以内」「◯◯駅の500m以内」といった場所にいるユーザーにクーポンを配信できるほか、トリマの登録情報を活用して「20~40代」「独身の女性」といった絞り込みも可能です。

ユーザーにリアルタイムでアプローチできる

ユーザーにリアルタイムでアプローチができることも、ジオターゲティング広告のメリットです。

ジオターゲティング広告では、イベントの参加しているユーザー、スポーツ大会の観客、特定の駅の周辺にいるユーザーなどに対し、リアルタイムで近隣店舗の商品情報やクーポンを届けることができます。

特定の場所にいるターゲットに対し、その瞬間に最適な情報を届けたい場合に、非常に有効な方法といえるでしょう。

来店計測ができる

ジオターゲティング広告を活用すると、来店計測ができます。来店計測とは、広告を配信したユーザーが、その後来店したかどうかを計測することです。

ユーザーが実際に来店した場合、広告をクリックして来店したのか、クリックせずに来店したのかも把握できます。これにより、広告効果の計測と改善につなげることも可能です。

ジオテクノロジーズでは実店舗への来店を計測できる広告配信・運用ソリューション「GPAds | 」を提供しています。「広告の成果をしっかり可視化したい」「効果の高い施策に取り組みたい」とお考えの方は、ぜひ以下のページをご覧ください。

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ジオターゲティング広告の活用事例

いくつもの企業が、ジオターゲティング広告を活用して成果を出しています。ここでは、ジオターゲティング広告の活用事例を2つご紹介します。

株式会社TOEZ様:トリマ広告の活用で入室率が向上

0歳から3歳までを対象とした親子教室「ベビーパーク」を運営している株式会社TOEZ様は、ターゲット顧客にリーチできる広告媒体の選定に苦労していました。特に地方においては、広告への反応が都市部と比べて薄く、効果的な集客が難しいのが課題でした。

広告を見直すタイミングで、ジオテクノロジーズのジオターゲティング広告「トリマ広告」を知り、広告1クリックあたりの単価が安価であったため、導入を決定。ターゲットをピンポイントで絞り込んだ広告配信が地方でも行えるようになりました。

定期的に広告を配信することでサービス内容への理解が進み、申込みが増加。体験申込数に対する入室率は、通常のメディア媒体の2倍近い数字を確保できています。

出典:ジオテクノロジーズ株式会社「幼児教室の新規顧客を低CPAで獲得、高い入室率を実現。

株式会社ビジカ様:コンテンツプラットフォーム事業の新規ユーザーが従来の3倍に

コンテンツプラットフォームやKiosk端末事業を展開する株式会社ビジカ様は、新規ユーザーを獲得するべく「トリマ広告」を導入しました。プロモーションコストが限られている中で、ターゲットに効果的なアプローチを行う必要があったからです。

また、従来はSNSでの集客に依存しており、短期間で多くのユーザーを獲得するのは容易ではありませんでした。

コンテンツプラットフォーム事業のひとつである、目的に応じて地図を作成してコンビニで印刷できる「コンビニ地図プリント」は、就学前の子供がいる世帯がターゲットです。

ジオターゲティング広告でターゲットを絞って訴求したところ、広告を出していなかった前年度の月平均と比べて、新規ユーザー数が約3倍に増加。従来のSNS広告と比較すると、ピンポイントでターゲットを絞って配信できるジオターゲティング広告は、効果が出るまでのスピードが格段に速く、大きな広告効果を得られています。

出典:ジオテクノロジーズ株式会社「新規ユーザー数が3倍に。効果が出るスピードが早く、シンプルな機能も使いやすい

位置情報を活用したジオターゲティング広告で、広告効果を高めよう

位置情報を活用したジオターゲティング広告は、特定の場所にいるユーザーをターゲットとして広告を配信できる販促手法です。エリアを絞り、特定の属性を持ったユーザーへの訴求を強化したい事業者様は、ジオターゲティング広告の活用を検討してみてはいかがでしょうか。

ジオテクノロジーズの「トリマ広告」は、ジオターゲティング広告を手軽に出稿できるサービスです。エリアやユーザーの属性に応じてターゲティングすることにより、無駄のない販促を実現できます。完全従量制のため、リーズナブルな料金で広告配信ができる点も大きなメリットです。

さらに、位置情報にもとづくリサーチサービス「Geo-Research(ジオリサーチ)」を活用することで、実店舗に来店しているユーザーや、競合店を訪れているユーザーからも率直な意見を収集し、販促戦略に活かせます。ジオターゲティング広告の導入を検討している、もしくは効果的な集客・販促をしたいといった事業者様は、ぜひジオテクノロジーズにお問い合わせください。

ジオテクノロジーズの広告配信・運用ソリューション「GPAds 」サービスの詳細はこちら




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