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2025.03.24

OOH広告とは?最新の手法や人流データを使った効果検証方法などを紹介します。

渋谷のスクランブル交差点をはじめ、大規模な交差点や多くの人が行き交うエリアには、無数の広告が並んでいます。これらは「OOH広告」と呼ばれる屋外広告の一種で、近年、デジタル技術との融合により新たな注目を集めています。
OOH広告にはどのような種類があるのでしょうか? そして、それらの広告はどんな効果があるのか、効果検証はどのように測定しているのでしょうか?
本記事では、OOH広告の種類、メリット・デメリット、効果検証の方法や事例などについて、人流データを保有しているジオテクノロジーズがわかりやすく解説します。

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OOH広告とは?最新の手法や人流データを使った効果検証方法などを紹介します。

OOH広告とは?

OOH広告とは、Out of Homeの頭文字をとった言葉で自宅の外に設置される屋外広告全般を指します。近年では「OOH」という言葉自体が、OOH広告やOOHメディアを意味する形で使われることも増えてきました。OOH広告は、屋外の看板やデジタルサイネージなどの広告枠を利用したい企業が、媒体側に費用を支払って広告掲載する「ペイドメディア(有料広告)」の一種に分類されます。

OOH広告の大きな特徴は、屋外に設置されることで、周囲を行き交う人々の視界に自然と入り込む点です。これにより、特定の興味や関心を持たない人にも広告を届けることができ、商材の認知度向上につながります。不特定多数へ広くアプローチできる点が、他の広告媒体にはない強みといえるでしょう。

OOH広告の起源は、約4万年前のインドネシア・スラウェシ島に残る洞窟壁画だといわれています。この壁画には架空の物語が描かれており、人と動物の関係性や、捕食者と被食者の関係を「伝える」ために存在していたのではないかと考えられています。

この「何かを伝える」という行為が発展し、やがて広告という形へと進化していきました。時代とともに、広告表現も多様化し、イラストや写真、音声、映像など、技術の進歩とともに表現の幅が広がってきたのです。

DOOH広告とは?OOH広告との違いは?

OOH広告と似た言葉に、「DOOH広告(Digital Out of Home)」があります。DOOHは「ディー・オー・オー・エイチ」と読み、その名の通り、デジタル技術を活用した屋外広告のことです。
最も身近な例として、街頭ビジョンもDOOH広告の一種といえます。しかし、近年ではデジタルサイネージやタッチパネルの普及が進み、その活用範囲はさらに拡大しています。例えば、商業施設や飲食店のデジタルメニュー、タクシーの後部座席に設置されたタブレット、エレベーター内のモニターなどもDOOH広告の1つです。

DOOH広告の特徴と進化

DOOH広告が従来のOOH広告と大きく異なるのは、 一方的な広告配信ではなく、ターゲットに応じて柔軟な広告配信が可能な点です。例えば、ユーザーの性別や年代などの属性データを活用し、ターゲットに適した広告を表示したり、時間帯・天候・気温などの状況に応じて広告内容を変えたりすることができます。これにより、よりリアルタイム性の高い広告配信が実現しています。
さらに、近年ではOOH広告やDOOH広告は 位置情報やビッグデータと連携することで、従来難しかった広告効果の測定が可能になった点も大きな進化です。広告効果の測定が可能になったことにより、広告主は投資対効果(ROI)をより正確に把握し、効率的な広告戦略を立てられるようになりました。また、OOH広告と比較してDOOH広告の魅力は、広告の効果の高さだけではありません。 映像技術の進化により、よりインパクトのあるクリエイティブを出稿可能になった点も、その可能性を広げる要因となっています。例えば、新宿東口の3D猫のサイネージなどは衝撃を受けた人も多いのではないでしょうか。

OOH広告の種類

それでは次にOOH広告の種類を見ていきましょう。

・屋外ビジョン(街頭ビジョン)

屋外ビジョン(街頭ビジョン)とは、ビルの壁面などに設置され、音声付きの映像を放映できる大型ディスプレイ型の広告メディアのことを指します。渋谷のスクランブル交差点や新宿アルタのビジョンなどが代表的で、多くの人が一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
近年では、オンラインでライブ配信が可能な屋外ビジョンも登場し、リアルタイム性を活かした広告展開やイベント中継など、新たな活用の幅が広がっています。これにより、従来の映像広告にとどまらず、よりインタラクティブでクリエイティブなコンテンツの提供が可能になっています。
屋外ビジョンの運営形態には、ビルのオーナー自身が管理・運営するケースと、オーナーから広告運営の権利を取得した企業が設置・運営を行うケースがあります。屋外ビジョンは設置場所の立地や視認性によって広告価値が高くなるため、広告主にとっても立地と視認性がよい屋外ビジョンは重要なメディアの1つとなっています。

・看板広告

看板広告とは、動画ではなく印刷物を掲出するタイプの屋外広告のことです。屋外ビジョンと同様にビルの壁面に設置されるものもあれば、電柱に取り付けられたものや、歩道に設置されたスタンド型のものなど、さまざまな形態があります。
広告の内容も多岐にわたり、企業や店舗の道案内として設置されるものや、特定のキャンペーンや商品・サービスをPRするものなど、目的に応じて活用されています。

・デジタルサイネージ

デジタルサイネージとは、ディスプレイなどの電子的な表示機器を使用して情報を発信するメディアの総称です。駅構内や病院、飲食店の店頭、役所など、さまざまな場所で活用されており、近年では商業施設においても、フロア案内を表示するタッチパネル式のデジタルサイネージが一般的になっています。
ディスプレイ技術の進化に加え、ネットワーク環境や無線LANの普及により、コンテンツの差し替えが容易になったことから、その利便性が評価され、幅広い分野で導入が進んでいます。ファーストフード店では従来、朝食タイムとランチタイムで対象商品が印刷されたポスターを差し替えていましたが、現在はディスプレイに映すコンテンツを差し替えるだけで変更でき広告効果だけでなく省力化にも役立っています。

・交通広告

交通広告とは、駅のホームや構内、電車・バスの車内など、さまざまな交通機関や交通関連施設を活用した広告媒体のことを指します。屋外ビジョンやデジタルサイネージのような特定のメディアを指すわけではありませんが、多くの人が日常的に行き交う場所に設置されることで、高い認知度向上が期待できます。
また、公共性の高い場所に掲出されることから、広告自体に信頼感が生まれやすいのも特徴です。交通広告の媒体主は鉄道会社やバス会社などの交通機関が担っており、広範囲にわたる多様なメディアを持っています。そのため、特定の路線や駅、車両をジャックすることで、大きな話題性を生み出すことも可能です。

・アドトラック(宣伝カー、ラッピングカー)

アドトラックとは、車両の外装に広告を施し、街中を走行することで認知度の向上を図る移動型広告のことです。宣伝カーやラッピングカーとも呼ばれ、特に人通りの多いエリアを走行することで、多くの人々の視線を集めることができます。
大規模な広告予算を確保しにくい企業にとっても、比較的効率的に情報を拡散できる手法のひとつです。特に繁華街では、視覚と音声を活用したインパクトのある宣伝が可能となり、通行人の記憶に残りやすいのが特徴です。

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OOH広告のメリット

OOH広告のメリットは、強い視覚的インパクトを持ち、多くの人々にリーチできる点です。特に、交通量の多い場所や人が集まるエリアでの展開は、ブランドの認知度を高めるのに非常に効果的です。さらに、DOOH広告を活用することで、時間帯や場所に応じた柔軟な広告配信が可能となり、よりターゲットに合わせたアプローチが実現できます。
特にOOH広告のデジタル版であるDOOH広告は、広告訴求効果が高く、簡単にコンテンツの差し替えも容易なため、今後大きく伸びていくといわれています。

DOOH広告の魅力は、外出先で共通の話題を提供できる「強制的な視認性」にあります。5Gの導入により、あらゆるデバイスがワイヤレスでネットワークに接続されると言われていますが、通信技術の飛躍的な向上により、DOOH広告もよりリアルタイムな情報を発信できるようになると予測されています。時間帯や気温など、その場の状況に応じてコンテンツを切り替えることができるようになり、DOOH広告の表現の幅はますます広がっていくことでしょう。
その瞬間の環境や出来事に寄り添ったメッセージを発信できるため、工夫次第でより大きなインパクトを生み出すことが可能になります。
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OOH広告は自然に目に入るため、しつこく追いかけてくるWeb広告とは異なり、嫌がられることが少ないという特徴があります。特にOOH広告の中でも、電車内の動画広告などは、繰り返し自然に目に入ることで、製品やサービスが記憶に残りやすいというメリットもあります。

OOH広告のデメリット

他のメディアに比べて広告の効果を正確に測定しにくいことや、設置場所や掲載期間によってはコストが割高になる点がデメリットとして挙げられます。

特にOOH広告の効果検証については、実施しようとすると莫大なコストがかかり、しかも正確な検証結果を得ることが難しいのが実情です。効果検証の実施が難しいこと自体がOOH広告実施のネックになることも多くあります。

また、費用面でのデメリットとして、広告出稿の費用自体が高額になるケースに加え、看板広告では撤去自体に費用がかかることも挙げられます。
例えば、看板広告を出稿契約期間終了後に継続する場合は掲出料100万円、広告を停止する場合でも場合看板を撤去するために100万円かかることもあります。そのため広告を継続するか停止するかの判断が難しいケースもあるのです。

また、看板などのOOHでは一度掲出すると広告内容の変更が難しいのもデメリットです。
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人流データと地図を使ったOOH広告の効果検証について

OOH広告のデメリットは効果検証が難しいことですが、ジオテクノロジーズの人流データ、デジタル地図、アンケートサービスを利用すると効果検証が可能になります。これまでは、デジタルサイネージや看板広告などの屋外広告(OOH広告)の効果を検証するには膨大なコストがかかるなど、効果検証実施のハードルが高いため、効果検証を行わなかったり、効果がわからないためOOH広告を回避するケースが多くあったりしました。
しかし、ジオテクノロジーズの地図データと人流データを活用することで、屋外広告(OOH広告)の効果を、低コストかつ効率的に、正確に測定することが可能です。

下記にジオテクノロジーズで行った効果検証方法と事例を紹介します。

①推定広告接触者のカウント

まず、デジタルサイネージで配信される広告に接触した可能性のある「推定広告接触者」を特定するために、地図データを活用し、広告が確実に視認できる範囲や建物を分析して視認エリアを設定します。
次に、位置情報を含む人流データを用いて、そのエリア内に滞在していた人を抽出し、推定広告接触者としてスクリーニングを行います。
さらに、掲載期間中の推定広告接触者の人数をカウントすることで、広告の視聴者数を把握し、広告効果を可視化することが可能になります。

②広告に関する好感度や印象をアンケート調査する

次に、推定広告接触者を対象にWebアンケート(ジオリサーチ)を実施し、広告に対する反応や影響を詳しく調査します。収集したデータを分析することで、広告の効果を測定し、より効果的な広告戦略の立案や改善に活かすことができます。
以下がこの手法を用いて、渋谷大型ビジョンに放映されたコスメブランドの広告を見たことがあるかどうかを調査したアンケート事例です。

今回はOOH広告について詳しく紹介してきました。
OOH広告は従来の看板広告にデジタルを掛け合わせたDOOH広告が今後伸びてくると予測されています。また、従来OOH広告のデメリットであった効果検証には、莫大なコストかかっていました。
しかし、ジオテクノロジーズの人流データ、地図、リサーチサービスを組み合わせることで効果検証が安価かつ容易にできるようになっています。これまでそうしたコストや手間からOOH広告出稿に踏み出せなかったという方は是非サービスページをご覧になってみてください。

また、ジオテクノロジーズではOOH広告出稿における効果的な場所の選択、DOOH広告の効果的な広告運用、効果検証をセットにしたGPAds for OOHというサービスを提供していますGPAds for OOHサービスに興味のある方はこちらから資料をダウンロードしてください。

 




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