渋滞予測から災害対策まで活用できるプローブデータとは?分かりやすく解説!
地震や台風などの災害が発生した際、通行可能な道路に関する情報がテレビや他のメディアで提供されることがあります。
これらの情報は、被災された方々や救助活動に向かう方々にとって非常に重要であり、迅速かつ安全な行動を支えるための鍵となります。
このような道路情報を作成する際に活用されているのが「プローブデータ」と呼ばれるデータです。
今回は、このプローブデータについて、豊富な人流データを取得・保有しているMapFanが、詳しくわかりやすくご紹介します。
ジオテクノロジーズが保有している10種類以上の属性を持つプローブデータの問い合わせはこちら>
地震や台風などの災害が発生した際、通行可能な道路に関する情報がテレビや他のメディアで提供されることがあります。
これらの情報は、被災された方々や救助活動に向かう方々にとって非常に重要であり、迅速かつ安全な行動を支えるための鍵となります。
このような道路情報を作成する際に活用されているのが「プローブデータ」と呼ばれるデータです。
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プローブデータ(プローブ情報)とは?
「プローブデータ(プローブ情報)」とは、センサーや計測機器がついているクルマ1台1台をセンサーや遠隔監視装置のように見立て、走行中の多くのクルマから通信ネットワークを通じて取得される位置情報や速度データなどさまざまな情報のことを指します。
最近のクルマには、速度やブレーキ、ワイパーの使用状況などを計測するセンサーや装置が数多く搭載されており、そこから様々なデータが収集されています。
このような大量のプローブ情報を集めて分析することで、移動を支援したり交通安全を向上させたりするための取り組みが進められているのです。
プローブデータで取得する具体的なデータ例
プローブデータとして収集されるデータの具体例をみていきましょう。
【走行履歴に関するデータ】
走行履歴に関するプローブデータの代表的な例として、以下のような車両の挙動に関係するデータがあります。
・走行時刻
・走行経路
・前後加速度(車両の前後方向の速度変化を示すデータ)
・左右加速度(車両の左右方向の速度変化を示すデータ)
【警報履歴に関するデータ】
トラックなどの商用車はデジタコ(デジタル式運行記録計)の走行状態・位置情報・その車の属性などと
ドラレコの交通事故危険指標が一体となっているため、速度や位置情報だけでなく、下記のような警報作動履歴もプローブデータとして取得できます。
・ふらつき
・車線逸脱
・急減速
・車間距離警報
・路面標示警報 など
近年、自動車業界各社が移動中の車に関する様々なデータをプローブデータとして取得しています。
走行履歴に関するデータ、ドライブレコーダーの情報、カーナビの目的地設定情報、燃費情報、タイヤの空気圧情報、道路路面状況など様々なデータがあります。
ジオテクノロジーズもスマートフォンのGPSデータからプローブデータを収集しています。ジオテクノロジーズのプローブデータに興味のあるかたはぜひお問い合わせください。
プローブデータはどのようなことに利用できるか?
プローブデータは、以下のような場面で活用することができます。
a.渋滞などの交通情報の取得
b.交通安全対策への活用
c.災害時の通行可能道路情報の提供
また、プローブデータはデジタル地図と組み合わせるとデータの可視化ができ活用しやすくなります。
例えば、事故が多い交差点などのプローブデータをカーナビに表示させれば危険な箇所が一目で把握でき
ドライバーに注意喚起できます。
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3つの活用例をそれぞれ紹介していきます。
a.渋滞などの交通情報の取得
通信ネットワークを通じて、多数の走行中の車両から位置情報や速度データを収集し、渋滞予測などの道路情報を提供しています。
ジオテクノロジーズでも、スマートフォンのGPSから取得した人流データを活用してプローブデータを抽出し、渋滞統計データを提供しています。
ジオテクノロジーズのプローブデータにご興味がある方は、ぜひお問い合わせください。
b.交通安全対策への活用
プローブデータを活用した交通安全対策の検討が進められています。
国土交通省では、ETC2.0から得られるプローブ情報を基に、急ブレーキや急ハンドルといった事故リスクの高い現象が発生しやすい「潜在的な事故危険箇所」を特定し、それに基づいた事故防止対策を推進しています。
ジオテクノロジーズでも人流データとAIを活用して交差点のリスクを可視化する研究を行い、交通安全の向上を目指しています。
c.災害時の通行可能道路情報の提供
近年、国や民間の協力により、災害時に各組織が保有する通行実績データを集約し、被災地での救援活動などに活用する「災害通行実績データシステム」の運用が開始されています。このシステムでは、地震などの大規模災害発生後に通行可能な道路情報を提供することで、人命救助や緊急支援物資の輸送を円滑に行うことが期待されています。
実際に、2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震では、プローブ情報を活用した「通れる道」の情報提供が行われ、救援活動に大きく貢献しました。
参考:国土交通省 官民ビッグデータによる災害通行実績データシステム
プローブデータの取得方法
次にプローブデータの取得方法をみていきます。
a.カーナビからプローブデータを取得する
カーナビを通じて、プローブデータを取得することができます。このデータには、走行道路や走行時間、速度などが含まれ、より高精度な道路交通情報をドライバーに提供することができます。取得されるプローブデータの主な内容は以下の通りです。
・車両に関する情報
・走行位置の履歴
・急な車両の動きの履歴
・カーナビに関する情報
これらの情報を活用することで、高精度な交通情報を提供するだけでなく、急な車両の動きなどを統計的に分析し、道路上の障害物の検知や注意が必要な場所の特定も可能になります。このような分析が進むことでより具体的で役立つ情報をドライバーに提供することができます。
さらに、カーナビから取得される情報には車両番号などの個人を特定するデータは含まれていないため、個人情報への配慮の面でも安心して利用できます。
b.スマホでプローブデータを取得する
スマートフォンのGPSから人流データを取得し、自動車の位置、速度、通行量などのデータを抽出できます。
ジオテクノロジーズでは、スマホのGPSからプローブデータ(人流データ)を収集し、データベースやAPIの形式で渋滞情報などを提供しています。
さらにジオテクノロジーズのプローブデータには、性別・年齢・家族構成など10種類以上の属性が含まれており、様々な分析に活用が可能です。
ジオテクノロジーズのプローブデータにご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
c.ETCからプローブデータを収集する
ETCを通じてプローブデータを取得できます。
ETCを通じて取得するプローブデータの1つに、国土交通省が運営する「ETC2.0」があります。
ETC2.0は、最新の道路情報をリアルタイムで受信、渋滞や事故情報をドライバーに提供し安全運転をサポートするサービスです。
ETCのプローブデータは、車両に取り付けられた車載器と道路に設置された路側機間で通信してデータを取得します。車載器と路側機の両方が必要なため路側機が設置されていない道路では取得できないという課題があります。現在、路側機は全国の高速道路に約1,700か所、国道に約1,900か所設置されています。
d.その他のプローブデータの収集方法
カーナビやスマホ、ETC以外にも商用車のデジタコ(デジタル式運行記録計)が記録している車両の移動情報や、ドライブレコーダーの画像認識解析結果からプローブデータを取得することができます。他にも様々な方法でプローブデータが収集されています。
プローブデータの課題
プローブデータは、交通安全対策や災害対策などさまざまな分野で活用できる一方、収集に関してはいくつかの課題があります。その1つが個人情報に関する懸念です。
プローブデータには、必ず位置情報と時間が含まれるため、位置情報と時間の2つのデータから、どこにいる(いた)のか、どのくらいの速度で走行している(いた)かが分かってしまいます。また、データ収集に同意するとドライバーが意識しないうちにデータが自動的に収集されます。いつ・どの情報が収集され、どのように活用されるのかが明確でないため、プローブデータの収集と活用にはプライバシーへの配慮が求められています。
今回は、プローブデータの取得内容や取得方法、活用事例についてご紹介しました。
今後、プローブデータはより便利で安全な交通社会の実現に貢献していくことが期待されます。
しかし、前述のとおり個人情報に関する課題は避けて通れません。プローブデータを取得する際には、同意を得たうえで収集していく必要があります。
ジオテクノロジーズが収集している人流データ(プローブデータ)は、スマートフォンからデータを取得する際に、人流データ取得に関して必ず取得する方の許可(パーミッション)を得て取得している個人情報に配慮したプローブデータです。
さらに性別や年代など10種類以上の属性情報を持っており、より詳細な分析が可能です。ジオテクノロジーズが収集している人流データ(人流プローブ)に興味がある方はぜひお問い合わせください。
ジオテクノロジーズは、人流データに加えて、日本全国をカバーしているデジタル地図データも整備・保有しています。
プローブデータは、地図と組み合わせることで視覚的にわかりやすく表示することが可能になります。
特に、道路ネットワークデータと統合することで、渋滞状況の把握や災害時に通行可能なルートの表示など、より実用的に活用ができます。
デジタル地図にご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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