公開日:2025.02.21 更新日:2026.02.25

プローブデータとは?渋滞予測や災害対策、AD・ADASまで幅広い用途に活用可能!

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地震や台風などの災害が発生した際、通行可能な道路に関する情報がテレビや他のメディアで提供されることがあります。
これらの情報は、被災された方々や救助活動に向かう方々にとって非常に重要であり、迅速かつ安全な行動を支えるための鍵となります。

このような道路情報を作成する際に活用されているのがプローブデータと呼ばれるクルマの移動データです。

今回は、このプローブデータについて、豊富な人流データを取得・保有しているジオテクノロジーズが、詳しくわかりやすくご紹介します。ジオテクノロジーズは10種類以上の属性を持つプローブデータを保有しています。このプローブデータに興味のある方は、こちらからお問い合わせください。

プローブデータとは?渋滞予測や災害対策、AD・ADASまで幅広い用途に活用可能!

プローブデータ(プローブ情報)とは?

プローブ(probe)という言葉は、実はさまざまな分野で使われています。
歯科分野では歯周ポケットの深さなどを測定する器具を指し、半導体分野では電気的特性を測定するための接触端子として使われています。一方、情報分野におけるプローブとは、対象の状態を把握するためにデータを取得する観測手段を意味します。

本記事で解説するプローブデータは、この情報分野におけるプローブ情報です。
プローブデータ(プローブ情報)とは、クルマを移動体を“動くセンサー”として捉え、移動中に取得される位置情報や速度などのデータを収集・分析したものを指します。これらのデータを活用することで、交通状況の把握や移動支援、交通安全の向上などにつなげる取り組みが進められています。プローブデータはカーナビやスマートフォンのGPSデータなどから収集されます。

プローブデータで取得する具体的なデータ例

プローブデータとして収集されるデータの具体例を見ていきましょう。

【走行履歴に関するデータ】

走行履歴に関するプローブデータの代表的な例として、以下のような車両の挙動に関係するデータがあります。

・走行時刻
・走行経路
・前後加速度(車両の前後方向の速度変化を示すデータ)
・左右加速度(車両の左右方向の速度変化を示すデータ)

【警報履歴に関するデータ】

トラックなどの商用車はデジタコ(デジタル式運行記録計)の走行状態・位置情報・その車の属性などと
ドラレコの交通事故危険指標が一体となっているため、速度や位置情報だけでなく、下記のような警報作動履歴もプローブデータとして取得できます。

・ふらつき
・車線逸脱
・急減速
・車間距離警報
・路面標示警報 など

近年、自動車業界では、走行履歴データ、ドライブレコーダー情報、カーナビの目的地設定情報、燃費情報、タイヤ空気圧、道路路面状況など、移動中の車両に関するさまざまなデータがプローブデータとして活用されています。

近年、自動車業界各社が移動中の車に関するさまざまなデータをプローブデータとして取得しています。
走行履歴に関するデータ、ドライブレコーダーの情報、カーナビの目的地設定情報、燃費情報、タイヤの空気圧情報、道路路面状況などさまざまなデータがあります。

ジオテクノロジーズもスマートフォンのGPSデータからプローブデータを収集しています。2,400万(2025年12月時点)ダウンロードを超えるポイ活アプリ「トリマ」ユーザーのデータをもとに、スマートフォンのGPSからプローブデータを収集しています。

具体的には、1分間隔で取得される移動軌跡やスマートフォンのGPSログを用い、GPSの誤差は最近傍の道路に補正することで、道路に沿った点列データとして整備しています。

提供エリアは全国をカバーしており、都道府県単位、市区町村単位での利用が可能です。期間は2021年1月から現在までを1か月単位で提供しています。

また、利用できる属性として「性別」「年齢」「婚姻」「居住形態」「職業」「学歴」「年収」「子供人数」「移動手段」「興味関心」など10種類以上を備えており、移動手段についても自動車、電車、バス、徒歩・自転車の4種類を区別することができます。
ジオテクノロジーズの保有しているプローブデータに興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

プローブデータはどのようなことに利用できるか?

プローブデータは、以下のような場面で活用することができます。

a.渋滞などの交通情報の取得
b.交通安全対策への活用
c.災害時の通行可能道路情報の提供

さらに、プローブデータはデジタル地図と組み合わせることで状況を視覚的に把握しやすくなり、より実用的な分析や活用が可能になります。

また、プローブデータは自動運転(AD)や先進運転支援システム(ADAS)への応用も検討されています。ジオテクノロジーズでは、AD・ADASの進化を支える次世代地図データの整備に取り組んでいます。
AD・ADASを進化させる次世代デジタル地図データについて興味のある方はこちらの資料をご覧ください。

 

3つの活用例をそれぞれ紹介していきます。

 

a.渋滞などの交通情報の取得

通信ネットワークを通じて、多数の走行中の車両から位置情報や速度データを収集し、渋滞予測などの道路情報を提供しています。

ジオテクノロジーズでも、スマートフォンのGPSから取得した人流データを活用してプローブデータを抽出し、渋滞統計データを提供しています。ジオテクノロジーズのプローブデータから生成された渋滞情報にご興味がある方は、ぜひお問い合わせください。

地図サイトMapFanでこのプローブデータを活用した渋滞情報を配信しています。MapFanの渋滞情報に興味のある方はこちらのプレスリリースをご覧ください。


b.交通安全対策への活用

プローブデータを活用した交通安全対策の検討が進められています。
国土交通省では、ETC2.0から得られるプローブ情報を基に、急ブレーキや急ハンドルといった事故リスクの高い現象が発生しやすい「潜在的な事故危険箇所」を特定し、それに基づいた事故防止対策を推進しています。
ジオテクノロジーズでも人流データとAIを活用して交差点のリスクを可視化する研究を行い、交通安全の向上を目指しています。交差点リスクの可視化に興味のある方はこちらの資料をご確認ください。


c.災害時の通行可能道路情報の提供

近年、国や民間の協力により、災害時に各組織が保有する通行実績データを集約し、被災地での救援活動などに活用する「災害通行実績データシステム」の運用が開始されています。このシステムでは、地震などの大規模災害発生後に通行可能な道路情報を提供することで、人命救助や緊急支援物資の輸送を円滑に行うことが期待されています。

実際に、2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震では、プローブ情報を活用した「通れる道」の情報提供が行われ、救援活動に大きく貢献しました。

参考:国土交通省 官民ビッグデータによる災害通行実績データシステム


d.道路整備計画の策定

交通渋滞や事故の削減を目的として、ETC2.0のプローブデータ(走行履歴・挙動履歴)を道路整備計画に活用する取り組みが検討されています。
ETC2.0のプローブデータについては、交通安全対策や渋滞対策、物流支援などに役立てるため、政府主導でデータのオープン化に向けた取り組みが進められています。

参考:交通ビッグデータの市道への適用・活用した取り組み 千葉県船橋市の事例紹介
参考:国土交通省 ETC2.0 プローブデータのオープン化に向け試行します

プローブデータの取得方法

次にプローブデータの取得方法をみていきます。

a.スマホでプローブデータを取得する

スマートフォンのGPSを活用することで人流データを取得し、自動車の位置や速度、通行量などの情報を抽出できます。GPSを備えたスマートフォンが普及したことで、特別なハードウェアを用意することなく、プローブデータの取得が可能になりました。

また、移動データをスマートフォンのGPSから取得することで、自動車に限らず、歩行者を含むさまざまな移動の実態を把握できるようになっています。

ジオテクノロジーズでは、スマートフォンのGPSをもとにプローブデータ(人流データ)を収集し、データベースやAPIの形式で渋滞情報などを提供しています。
これらのプローブデータは、自動車だけでなく、徒歩・自転車、電車、バスの4種類の移動手段に分類でき、さらに性別や年齢、家族構成など10種類以上の属性を組み合わせた分析も可能です。

なお、収集しているのは属性情報のみで、個人を特定する情報は含まれていません。加えて、プローブデータの取得および利用にあたっては、利用者から事前に許可(パーミッション)を得ているため、安心して活用いただけます。
ジオテクノロジーズのプローブデータにご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

b.カーナビからプローブデータを取得する

カーナビを通じて、プローブデータを取得することができます。このデータには、走行道路や走行時間、速度などが含まれ、より高精度な道路交通情報をドライバーに提供することができます。取得されるプローブデータの主な内容は以下の通りです。

・車両に関する情報
・走行位置の履歴
・急な車両の動きの履歴
・カーナビに関する情報

これらの情報を活用することで、高精度な交通情報を提供するだけでなく、急な車両の動きなどを統計的に分析し、道路上の障害物の検知や注意が必要な場所の特定も可能になります。このような分析が進むことでより具体的で役立つ情報をドライバーに提供することができます。
さらに、カーナビから取得される情報には車両番号などの個人を特定するデータは含まれていないため、個人情報への配慮の面でも安心して利用できます。

ただし、カーナビから取得されるプローブデータは自動車の走行情報に限られるため、鉄道やバスなど複数の交通手段を組み合わせて分析するMaaS(Mobility as a Service)の検討には適していません。

c.ETCからプローブデータを収集する

ETCを通じてプローブデータを取得できます。
ETCを通じて取得するプローブデータの1つに、国土交通省が運営する「ETC2.0」があります。

ETC2.0は、最新の道路情報をリアルタイムで受信、渋滞や事故情報をドライバーに提供し安全運転をサポートするサービスです。

ETCのプローブデータは、車両に取り付けられた車載器と道路に設置された路側機間で通信してデータを取得します。車載器と路側機の両方が必要なため路側機が設置されていない道路では取得できないという課題があります。現在、路側機は全国の高速道路に約1,700か所、国道に約1,900か所設置されています。

d.その他のプローブデータの収集方法

カーナビやスマホ、ETC以外にも商用車のデジタコ(デジタル式運行記録計)が記録している車両の移動情報や、ドライブレコーダーの画像認識解析結果からプローブデータを取得することができます。他にもさまざまな方法でプローブデータが収集されています。
参考:高速道路調査協会 新技術電子カタログ 10013515

プローブデータの課題

プローブデータは、交通安全対策や災害対策などさまざまな分野で活用できる一方、収集に関してはいくつかの課題があります。その1つが個人情報に関する懸念です。
プローブデータには、必ず位置情報と時間が含まれるため、位置情報と時間の2つのデータから、どこにいる(いた)のか、どのくらいの速度で走行している(いた)かが分かってしまいます。また、データ収集に同意するとドライバーが意識しないうちにデータが自動的に収集されます。いつ・どの情報が収集され、どのように活用されるのかが明確でないため、プローブデータの収集と活用にはプライバシーへの配慮が求められています。

今回は、プローブデータの取得内容や取得方法、活用事例についてご紹介しました。

今後、プローブデータはより便利で安全な交通社会の実現に貢献していくことが期待されます。

しかし、前述のとおり個人情報に関する課題は避けて通れません。プローブデータを取得する際には、同意を得たうえで収集していく必要があります。

ジオテクノロジーズが収集している人流データ(プローブデータ)は、ポイ活アプリ「トリマ」ユーザーの人流データをもとにしています。トリマユーザーには性別や年齢などの属性に関する質問への回答をお願いしていますが、氏名や連絡先といった個人を特定できる情報は一切取得していません。
また、人流データの取得および活用方法についても、必ず利用者本人の許可(パーミッション)を得たうえで実施しています。

このように、ジオテクノロジーズのプローブデータは、個人情報に十分配慮した形で収集・提供されている人流データです。さらに、性別や年代など10種類以上の属性情報を備えており、より詳細な分析に活用することができますジオテクノロジーズの人流データ(人流プローブ)にご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

ジオテクノロジーズでは、人流データに加えて、日本全国をカバーするデジタル地図データの整備・提供も行っています。
プローブデータはデジタル地図と組み合わせることで、視覚的に分かりやすく表現でき、より実用的な活用が可能になります。特に道路ネットワークデータと統合することで、渋滞状況の把握や災害時の通行可能ルートの表示など、交通施策や防災分野での活用が広がります。
なお、ジオテクノロジーズは、当社が運営するポイ活アプリ『トリマ』から得られるプローブデータを、TOMTOMが提供するトラフィックサービス 『トムトム・トラフィック』に提供しています。ご興味のある方はこちらのプレスリリースもご覧になってみてください。

ジオテクノロジーズのデジタル地図にご興味のある方は、ぜひこちらからお問い合わせくださいジオテクノロジーズのプローブデータやデジタル地図の詳細はこちらのサイト参考にしてください。

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