公開日:2025.11.18 更新日:2025.11.26

【GTタイムズ#1】変貌するOOH広告を徹底解説

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「駅のポスター広告などは、本当に効果があるのでしょうか?」 ———この質問が、長年にわたってOOH広告業界を悩ませ続けてきました。高額な出稿費用を投じても「誰が見たのか」「記憶に残ったのか」「行動変容につながったのか」などの効果がまったく見えず、一度出稿したら素材やエリアの最適化ができずに終わってしまう。デジタル広告では当たり前の「効果測定」が、OOH広告では実現不可能でした。
しかし、その最大の課題がついに解決される日が訪れました。人流データ×リサーチを組み合わせた革新的な技術により、OOH広告の効果測定が現実のものとなったのです。
「測れない広告」から「効果を可視化できる広告」へ、さらには「PDCAが回せる運用型広告」へとOOH広告は完全に生まれ変わりました。この劇的な進化の全貌を実証データとともに詳しく解説します。

OOH広告の効果測定に興味のある方はこちらからお問い合わせください。

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1 なぜ今、OOH広告が注目されているのか

スマートフォンの普及により、私たちは多くの広告に接触するため、「広告疲れ」を起こしていると言われています。そのような状況で、なぜOOH(Out-of-Home)広告が注目されているのでしょうか。

OOH広告は、通勤・通学中に自然と目に入り、繰り返し接触することで記憶に残りやすいという強みがあります。また、デジタル広告のような強制感がないため、ストレスを与えにくいこともメリットです。
さらにDOOH(Digital Out-of-Home)の登場により、天気や時間帯、場所などに合わせて広告内容をリアルタイムで変更できるようになり、デジタル広告のような柔軟性を手に入れました。

このような特徴を持つ OOH広告は、記憶に残りやすい高いすり込み効果と、デジタル広告並みの柔軟性という「いいとこ取り」を兼ね備えることで、広告疲れの時代に再評価されています。

2 OOH広告の「測れない」という致命的な弱点

長年にわたり、OOH広告担当者は「本当に効果があるのか?」という問いに悩まされてきました。実際にOOH広告を出稿しても、「いま一つ成果がわからず、手ごたえがなかった」と感じた方は少なくないはずです。

従来のOOH広告は、「誰が見たか」「どれくらい記憶に残ったか」「どのくらい購入につながったのか」などの効果を具体的に説明することが難しく、どうしても曖昧になりがちでした。
クリック数、インプレッション数、コンバージョン率など、あらゆる効果が数値化され、費用対効果(ROI)が明確に測定できるデジタル広告と比較すると、OOH広告のこの「測れない」という点は、予算獲得や継続出稿の大きな障壁となっていました。この「効果の可視化ができない」ことが、従来のOOH広告が抱える致命的な弱点だったのです。

3 転機:人流データという「救世主」の登場!

長年OOH広告を悩ませてきた「誰が見ているかわからない」という課題を解決する救世主が現れました。それがまさに「人流データ」です。

人流データとは、シンプルに言えば「人がいつ・どこに・どれくらいいるか」を数字で表したものです。スマートフォンなどの位置情報から得られる人流データは、これまで感覚でしか把握できなかった「人の流れ」を、具体的なデータとして可視化することを可能にしました。

この技術により、OOH広告の出稿戦略に劇的な変化が起こります。

これまでは「新宿駅前の広告なら、たぶんたくさんの人が見ているはず」という推測でしか出稿できませんでしたが、今では「平日朝8-9時に12,000人が通過、そのうち20-30代女性が35%」といった詳細なデータが手に入るため、自社のターゲット層がいつ・どこにいるかを正確に把握した上で出稿できるようになったのです。

OOH広告は「なんとなく」の感覚や勘に頼る広告から、「確実にターゲットに届く」データドリブンな広告へと進化しました。

4 人流データ×リサーチで実現する「効果測定」の仕組み

人流データによって「誰が見たのか」が分かるようになり、そこにリサーチを組み合わせることで、さらに具体的な効果が測れるようになりました。
「人流データ×リサーチ」による新しい手法では、まず人流データで「実際に広告を見た可能性が高い人」を特定し、その対象者にオンラインでアンケート調査を行います。「確実に広告を見た人だけ」に絞った調査により、的確な広告効果を測定できるようになりました。

この調査手法により、「広告認知度(どれくらい記憶に残ったのか)」「ブランド意識の変化」「購入・利用意向の向上(態度変容・コンバージョン)」といった項目が、具体的な数値で把握できるようになったのです。

人流データ×リサーチの組み合わせは、OOH広告を「測れる広告」つまり「効果を可視化できる広告」へと進化させ、ついに「費用対効果を明確に証明できる広告」となりました。

 

事例 渋谷駅前で実証!Z世代女性の67%が広告を認知

人流データ×リサーチによる効果測定の実力を示す具体例として、大手コスメブランドA社の検証事例をご紹介します。

[検証概要]
渋谷駅前の大型サイネージで大手コスメブランドA社の広告を放映し、人流データで「サイネージを見る可能性の高いエリアを訪れた人」を特定。その対象者にアンケート調査を実施しました。

渋谷駅前大型サイネージ放映イメージと視認エリア

10代20代女性の渋谷駅前大型サイネージ広告の認知度

[調査結果]
調査の結果、10代・20代女性の67%が「確かに見たことがある」「見たことがあるような気がする」と回答。ターゲットとするZ世代女性に対して、広告が確実に届いていることが数値で証明されました。
さらに注目すべきは、広告を見た人のブランド認知率が80%以上という高い数値を示したことです。この結果は、OOH 広告との接触がブランド認知におけるすり込み効果に寄与したことが示唆される一例と言えるでしょう。

これまで「渋谷駅前なら若い女性がたくさん見ているはず」という推測でしか語れませんでした。しかし今回の検証により、「 Z世代女性の3人に2人が認知し、ブランド認知率80%超を達成」という具体的な成果を証明できたのです。

5 OOH広告はPDCAが回せる運用型広告へ

人流データ×リサーチによる効果測定の実現により、OOH広告はさらに「PDCAが回せる運用型広告」へと進化しました。
これまでは掲出前に決めた内容を、決められた期間・場所で流すだけで、途中で変更することはできませんでした。しかし今では、「OOH広告は掲出したら終わり」という従来の常識は完全に覆され、出稿期間中にもPDCAサイクルを回すことが可能になり、単発の広告出稿でもデジタル広告のように最適化を行うことができるのです。

もはやOOH広告は、効果が見えない広告ではありません。長年の弱点を克服したことにより、マーケティング戦略における新たな選択肢の一つとして成長しています。

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